SS(スピードスプレイヤー)で農薬まいてます。 ガアーッっていう大きな音がします。早朝の果樹産地に響き渡ります。 「ああ、今日は無風で晴天なのだな」と寝床で天気がわかるという。 産地担当時代、新緑の美しい5月は「作付」の季節であった。 「今年はこんだけ出荷してね」とかいう話をしに果樹産地に行き、 農家のお家に泊めてもらっては大酒を飲んでいた。 翌朝、スピードスプレイヤーという機械で農薬をまく音でよく目が覚めた。 窓から外を見ると、りんごや梨の樹がワサワサ揺れ、 農薬が高く吹き上がっている果樹産地ではおなじみの風景が見えた。 まだ酔ってて頭がふらふらするしで、この写真をいつも撮り損ねた。 そして、前夜、わたくしと同じように飲んでたはずのおじさまは、 もう起きて農薬をまいてたりするのだった。 今考えるとわたくしは仕事の邪魔しに行ってたのではないだろうか。 申し訳なかったなあ。 山梨のすもも農家