政府は四日、関西電力大飯(おおい)原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働問題で、格納容器の圧力を下げるベント(排気)時に放射性物質を取り除くフィルターの設置など時間がかかる対策は、再稼働の是非を判断する暫定基準に含めない方針を固めた。非常用電源車の配備や建屋内の浸水対策などが進んでいることを強調し、フィルターなどは中期的に取り組むことを説明することで、理解を求めていく。 暫定基準は、大飯原発がある福井県やおおい町が要望しており、野田佳彦首相が三日の関係三閣僚との会合で策定を指示。藤村修官房長官は四日の記者会見で、基準の策定について「一日二日、相当鉢巻きを巻いてやる」と話し、経済産業省原子力安全・保安院が検討を進めている。 再稼働の条件となる安全評価(ストレステスト)の一次評価が進む大飯原発や四国電力伊方3号機は比較的新しい上に、福島第一原発に比べると格納容器が大きく、圧力が高まりにくい