若者が社会に出るまでに必要な「学力」とは何か。OECD(経済協力開発機構)は「学習到達度調査」(PISA)で、OECDが基準とする「社会で生きる力」を測っている。6回目は、東京都の副知事として、都職員や教員を対象に「言語力研修」を始めた猪瀬直樹さんに聞いた。猪瀬さんは「言葉の力は、受験や就職など一時期のものではなく、生きる力として生涯にわたって必要」と説く。【聞き手・岡礼子】 --若者に必要なのは「言語力」ですか。 「言語技術」を身につけないといけない。PISAは国際標準だよね。労働力も(国を超えて)流動的になっているから、基本的なコミュニケーション、ものの考え方の前提を共有しなければならないと、OECDが始めた。「言語技術」は、言語の違いや、文化の違いではなく、基本的なものの考え方の必要条件になるものです。 よく「5W1H」と言うけれど、日本人の会話にはあまりそれがない。「サッカー好き?