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ブックマーク / closetothewall.hatenablog.com (14)

  • エリック・マコーマック - 隠し部屋を査察して - Close To The Wall

    隠し部屋を査察して (海外文学セレクション) 作者: エリックマコーマック,Eric McCormack,増田まもる出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2000/07メディア: 単行購入: 1人 クリック: 44回この商品を含むブログ (7件) を見る去年はずっとプルーストか笙野頼子くらいしか小説を読めてなくて(後半は他に仁木稔、赤染晶子で全部)、小説があまりに足りてなかった。それで年明けにはざっと推理小説SFを五、六冊読んだけれど、どれもちょっと物足りなかった。で、これを読んでようやく欲しかったものを読めた気分だ。そうだ、奇想小説が足りなかったんだ、と。 マコーマックはカナダ在住のスコットランド生まれの作家で、これはデビュー作になるらしい。他に訳書としては「パラダイス・モーテル」が出ている。両書とも、私が手に入れたのはもう五、六年以上も前だ。でも去年、岡和田さんつながりでSF評論

    エリック・マコーマック - 隠し部屋を査察して - Close To The Wall
    yomimonoya
    yomimonoya 2011/01/31
    品切れプレミア価格……orz /「話のそれた」箇所にも注目。
  • ローズ・トゥ・ロードというRPGをやってみた - Close To The Wall

    ローズ・トゥ・ロード (ログインテーブルトークRPGシリーズ) 作者: 門倉直人出版社/メーカー: エンターブレイン発売日: 2010/03/27メディア: 大型購入: 14人 クリック: 229回この商品を含むブログ (17件) を見るもうずいぶんと時間が経ってしまったけれど、十月頭の某日、岡和田晃(id:Thorn)さん、吉原さん、みなぱとさんらと一緒に、「ローズ・トゥ・ロード」というRPGをやった。岡和田さん以外は全くの初対面で、どういう人なのかも知らない状態だった。 「ローズ・トゥ・ロード」というのはゲームデザイナー門倉直人氏によるRPGで、1984年に最初のものが出て、その後いくつかバージョンを経て、今年新版が出た。今回プレイしたのは今年のもの。 ローズ・トゥ・ロード - Wikipedia まあいわゆる「テーブルトークRPG」というもののひとつで、国内産のものでは最も古い部類

    ローズ・トゥ・ロードというRPGをやってみた - Close To The Wall
    yomimonoya
    yomimonoya 2010/11/07
    「世界の構造を省みたりそれを改変したりするのはとてもSF的な発想に見える」「RPGとゲームルール、という論点では、これは小説にスライドするとメタフィクションの話になるんだと思う」
  • もっと素人による進化論、進化生物学のお薦めの本 - Close To The Wall

    俺みたいな文系素人が進化論を面白がるための約20冊 - 万来堂日記3rd(仮) という記事があって、これは非常に面白く読んだ。のっけから四連続で読んだが出てきていて、全二十一冊(上下巻はひとつとカウント)のうち、自分も読んでいるは六冊くらいだったけれど、それらは自分でもかなりオススメだと思っているだったので、これはとても参考になりそうだ。とりあえず木村資生のは買ってきた。 上掲記事の旅烏さんは素人といいながらもずいぶん読んでいて、ここで紹介されていない膨大なバックボーンがあるかと推測される。恥ずかしながらはるかに素人の私も屋上屋を架す、というよりも屋根の下に屋根を作る勢いでより素人目線の、自分なりのお薦めを並べてみたい。 自分でも読んでいてオススメの進化論、生物学関係で既に記事を書いているものにリンクする。 長沼毅「深海生物学への招待」 - Close to the Wall ス

    もっと素人による進化論、進化生物学のお薦めの本 - Close To The Wall
    yomimonoya
    yomimonoya 2010/10/16
    これは良いリスト。
  • 長沼毅、藤崎慎吾 - 辺境生物探訪記 - Close To The Wall

    辺境生物探訪記 生命の質を求めて (光文社新書) 作者: 長沼毅,藤崎慎吾出版社/メーカー: 光文社発売日: 2010/07/16メディア: 新書購入: 10人 クリック: 92回この商品を含むブログ (31件) を見る以前このブログでも何度か書いた長沼毅氏の新著が出ていた。 長沼毅「深海生物学への招待」 - Close to the Wall 生命の起源と地球外生命の可能性 - 長沼毅「生命の星・エウロパ」 - Close to the Wall 「科学界のインディ・ジョーンズ」と呼ばれる生物学者長沼毅がSF小説家でサイエンスライターの藤崎慎吾と辺境生物についてのを出しているのを知って、これはと思いすぐに買った。 書は400ページにも及ぶ大冊で、収録されている多数の写真はほぼ全てがカラーというつくりになっているのがまずすごい。長沼、藤崎両氏による対談を収録しているわけだけれど、ここ

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    yomimonoya 2010/08/08
    ううう読んでみたいたまらん。
  • 再帰的東浩近代? - Close To The Wall

    東浩紀氏の以下の発言。 まとめよう、あつまろう - Togetter 東浩紀と南京大虐殺 - Togetter 以前の話題が再来。 テンプレを踏んでいることに気づかないテンプレ通りの人たち - Close to the Wall ナイーブじゃないかな、それは。 - Close to the Wall 何だか一年ごとに東浩紀批判をしている感すらある自称はてなサヨクkingです。自分でもやや粘着っぽくてきもいんですけど、Apemanさんのこちら つい最近の歴史を“修正”する言論人 - Apes! Not Monkeys! はてな別館 の記事にコメントしてからもうちょっと書いておきたいことが増えてきたので、ここに記事を上げることにします。 投稿したコメント再掲 こんな風にも言ってますね。 「当時から言ってますが、ぼくは南京事件は(あるていど小規模だと思いますが)あったと思います」「ぼく個人は南京

    再帰的東浩近代? - Close To The Wall
    yomimonoya
    yomimonoya 2010/06/25
    「おお、このコントは永遠に繰り返される!」「対話可能な人物としてではなく、ある種の災害、自動的な泡、あるいはそういう現象を体現してしまっている存在として見るほかない」この感覚……わかり杉てうんざり。
  • 清水克行 - 日本神判史 - Close To The Wall

    神判史 (中公新書) 作者: 清水克行出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2010/05/25メディア: 新書購入: 2人 クリック: 38回この商品を含むブログ (26件) を見る前ブログで紹介した「喧嘩両成敗の誕生」の著者清水克行による新著。前著は中世から近世における紛争の事例をつぶさに見ていくことで、喧嘩両成敗という法が前近代の野蛮さを示すものではなく、当時にあって合理的な紛争解決の一手段としてあった、ということを論じる法制史の趣のある著書だったけれども、書もまた神判―神明裁判―というややマイナーながらもインパクトのある題材を論じていくことで、紛争解決のあり方を通じて中近世法制史を辿る著書となっている。 喧嘩両成敗という題材勝ちな面もあってキャッチーなタイトルだった前著に比べると、タイトル的にはやや地味というか何だか大仰な感のある書だけれども面白さは劣るところはなく、熱

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  • TOKON10ブログに「東京SF大全29『白暗淵』」を掲載して頂きました。 - Close To The Wall

    SF大会の公式ブログで展開されている「東京SF大全」に拙稿を掲載して頂きました。 東京SF大全29・30 『白暗淵』『終着の浜辺』 | TOKON10実行委員会公式ブログ 白暗淵 しろわだ 作者: 古井由吉出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/12/07メディア: 単行購入: 1人 クリック: 23回この商品を含むブログ (48件) を見るスローターハウス5 (ハヤカワ文庫SF ウ 4-3) (ハヤカワ文庫 SF 302) 作者: カート・ヴォネガット・ジュニア,和田誠,伊藤典夫出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1978/12/31メディア: 文庫購入: 26人 クリック: 894回この商品を含むブログ (233件) を見る古井由吉「白暗淵」メインに、同じく空襲にあった体験を持つ作家としてヴォネガットの「スローターハウス5」と比較したりしなかったりした文章です。このブログ

    TOKON10ブログに「東京SF大全29『白暗淵』」を掲載して頂きました。 - Close To The Wall
    yomimonoya
    yomimonoya 2010/06/07
    「非常に厳しい自省が感じられる発言で、自身にまったく非のない空襲被害を語ることすら五十年封じてきたというのは、ことの難しさを思い知らされる。加害体験ともなればさらに、だろう」
  • 講談社「日本の歴史」その他 - Close To The Wall

    の通史ものの概説をいろいろ読んでいたので、まとめて。 網野善彦 - 日歴史00 「日」とは何か 「日」とは何か 日歴史00 (講談社学術文庫) 作者: 網野善彦出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/11/06メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 105回この商品を含むブログ (30件) を見る第00巻、という例外的な巻を当てて編集委員の網野善彦が「日」について書いた一冊。私はまだ氏の著作というのは「日歴史を読みなおす」と対談くらいしか読んでいないので断定的なことは言えないけれど、巷間網野史学の集大成とも言われるこのでは有名な無縁とか王権論とかについてはさほど触れていないので、基的には「日論」の総まとめとはいえても、集大成って感じはしない。 内容は日単一民族神話批判や、日均質社会幻想批判、百姓=農民説批判などなど、著者の年来の主張と思われるもので

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    yomimonoya 2010/05/19
    最後の「遺言」のくだりは面白すぎる。
  • 海保嶺夫 - エゾの歴史 - Close To The Wall

    エゾの歴史 (講談社学術文庫) 作者: 海保嶺夫出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/02/11メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 27回この商品を含むブログ (17件) を見る前回のは近現代史だったけれど、こちらは丁度それ以前、古代から近世までの「エゾ」の歴史を扱った。国境が策定される以前、大きな範囲で交易を行っていたアイヌ及び北方の人々の活動の広さを見ることができ、アイヌの歴史は日史の部分史ではない、というのがよくわかる。まあ、北海道が日になるまえの歴史なので、それは当然の話。歴史学者による著作なのでわりあい硬いのだけれど、非常に興味深く読める。 なお、このは「エゾ・エミシ」の歴史であって、アイヌ限定の歴史ではない。古代日における「蝦夷=エミシ」はヤマト王権に属しておらず敵対関係にある人々一般を指す名称であって、固有の民族名称ではないと見られていて、後のアイヌ

    海保嶺夫 - エゾの歴史 - Close To The Wall
    yomimonoya
    yomimonoya 2010/04/29
    「日本という枠に収まらない、というか近代以前の交易のネットワークを示すことで、国境という概念を相対化」
  • 世界文学のフロンティア 3 夢のかけら - Close To The Wall

    世界文学のフロンティア〈3〉夢のかけら 作者: 今福竜太出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1997/01/10メディア: 単行購入: 1人 クリック: 25回この商品を含むブログ (3件) を見る書は岩波書店から出ていた今福龍太、沼野充義、四方田犬彦編集による世界文学アンソロジーシリーズの第三巻。この巻の「夢のかけら」という表題には、実現されたユートピア――共産主義、社会主義体制の後、という意味が込められていて、選ばれた書き手の出身国も、ユーゴスラヴィア、ポーランド、アルバニア、チェコ、中国ロシア、ハンガリー、イタリア、コロンビア、東ドイツとあるので大体の傾向はつかめると思う。もちろん作中に夢を題材にしたものもあるし、マルケスやイタリアの作家なんかも入っているけれど基的には東欧、旧共産圏アンソロジーだと言える。 これを読んだのはカダレの短篇目当てという理由の他に、最近興味を惹か

    世界文学のフロンティア 3 夢のかけら - Close To The Wall
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    yomimonoya 2010/01/19
    なぜなぜこちらで紹介される本は片端から読みたくなるのか。
  • SF乱学講座 岡和田晃 - 「「ナラトロジー」×「ルドロジー」――新たな角度からSFを考える」 - Close To The Wall

    人による記事にあるとおり、 SF乱学講座、お疲れさまでした。 - Flying to Wake Island 岡和田晃公式サイト 岡和田晃さんが講師を務めるSF乱学講座に行ってきました。 今回の演題は「ナラトロジーとルドロジー」ということで、つまりは文学とゲームを二柱に、文学では青木淳悟作品を、ゲームでは岡和田さんの初の単著であるガンドッグゼロというTRPGのリプレイ「アゲインスト・ジェノサイド」をテキストに、その両者をどのように位置付け、どのような繋がりを持っているのかを語ってくれました。 正直いってこれが素晴らしく面白い。これはホントに行って良かったと思いました。 聴いていて、自分のこれまでに考えてもいたことが、より深く捉え直され、また違った文脈へ接続され、より大きなパースペクティヴのもとに配置されるのに感動し、そしてそこからまたまったく違うと思われていたジャンルとの関連性が指摘

    SF乱学講座 岡和田晃 - 「「ナラトロジー」×「ルドロジー」――新たな角度からSFを考える」 - Close To The Wall
    yomimonoya
    yomimonoya 2009/07/09
    「情報が主人公」――この指摘に、かの『なんとなく、クリスタル』が思い出された。
  • 問われることの重圧 - Close To The Wall

    「でも、30万はウソなんでしょ?」とか「30万人説を否定しただけ」という発言 - Close to the Wall 日側の行動は批判の外に (6/5追記) - Close to the Wall この二つの記事で私は南京事件でなぜ「30万人説」がことさらクローズアップされ、「多すぎる」といった反応が起こるのか、ということについて書きました。そこでは中国を象徴的に攻撃する手段として選ばれているのではないか、という考えを元にして、そういう発言を批判したわけですが、それだけで終わりにしていいということではないようです。 「南京大虐殺30万人説」の否定にこだわる理由 正直、この増田さん(AnonymousDiary増田)に対しては私の二つの記事をもう一度じっくり読んで頂ければ理解して貰えるはずだとも思うのですが、真面目、というかかなり正直に書かれていると思えたのもあって、私も真面目に答えてみ

    問われることの重圧 - Close To The Wall
    yomimonoya
    yomimonoya 2009/06/10
    丁寧な論考。にもかかわらずコメ欄にまた「典型的な人」が……。
  • 「でも、30万はウソなんでしょ?」とか「30万人説を否定しただけ」という発言 - Close To The Wall

    今年は論争ネタに参加するのを控えようと思っていたけれど、ちょっと釣られてみる。 とはいっても南京事件については大抵うんざりする程同じことの繰り返しでしかなくて、一年半前に書いた記事に付け加えることはあまりない。*1 けれども、今回の件を見ていて、確信的な否定論、修正主義者や、どっちもどっちと言いたがる自称中立とは別の、もう一つのボリュームゾーンを形成しているとおぼしき、「でも、30万はウソなんでしょ?」とか「30万人説を否定しただけ」と言いたがる人々が目についた。 たとえばD_Amonさんの記事には、こういう感じに案外と反感を買っている。 関連記事は他にもいろいろあっていちいち具体例は挙げないけれど、様々な記事やブクマなどを見ていて、その手の人の多さはApemanさんも 求む「為にする議論が目的の人につける薬」 - Apes! Not Monkeys! はてな別館 で、「疑いたがる人の多さ

    「でも、30万はウソなんでしょ?」とか「30万人説を否定しただけ」という発言 - Close To The Wall
    yomimonoya
    yomimonoya 2009/06/04
    いい分析だと思う。「空気のように」遍在し意識されない悪意こそ厄介。
  • 伊藤計劃 - ハーモニー - Close To The Wall

    ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) 作者: 伊藤計劃出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2008/12メディア: 単行購入: 50人 クリック: 931回この商品を含むブログ (329件) を見るデビューして一年半の間に三冊の長篇を出したのみで逝去した伊藤計劃の遺作。「虐殺器官」もかなり面白かったけれど、これは前作からさらに先に踏み込んでいる。現実のあり得るかも知れない延長を組み合わせて、妙にリアリティのある近未来設定が面白い。 優しさのファシズム 今作では、人類社会が未曾有の災厄に見舞われ、人間の資源としての希少価値が極端に増大し、結果、各成員の健康維持が社会の至上命題と化した「生命主義」社会が舞台となる。 生命主義とは、「各構成員の健康の保全を統治機構にとっての最大の責務と見なす」ことで、成人を恒常的健康監視システムに組み込むこと、薬剤、医療処置の大量消費システム

    伊藤計劃 - ハーモニー - Close To The Wall
    yomimonoya
    yomimonoya 2009/05/22
    いいレビューだと思う。かなり興味がそそられた。
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