自民、公明両党は25日、成年後見制度で後見人が付いた知的障害者らに選挙権を与えないとする公職選挙法の規定を削除して、選挙権を付与する方針を固めた。両党は野党にも協議を呼びかけ、今国会中に公選法改正案を提出する。 この規定をめぐっては、東京地裁が3月、憲法違反とする判決を出していた。安倍内閣は、制度見直しまでの間に違憲判決が確定すれば、選挙事務に混乱が起こるとして控訴。訴訟と並行して、両党が見直しに向けた協議をしていた。 公選法11条は、後見人が付いた人に「選挙権及び被選挙権を有しない」と定めているが、与党の改正案では、この規定を削除する。知的障害や認知症などで後見人が付いている人は、昨年末時点で約13万6千人。 公明党は当初から早期の法改正に積極的だったが、自民党内では、施設職員や付添人など第三者が特定の候補者に投票するよう誘導する不正投票などを懸念する声が出ていた。 自民党はこの