顧客に対するささやかな親切が、目撃者によってネットに投稿され、瞬時に美談として拡散される。これは単なる「バイラル効果」というだけでなく、より重要な別のことを象徴している、と筆者テイラーは指摘する。そうした親切が珍しくなってしまったこと、そして人々がいつの世にも企業の人間的な側面を望んでいることだ。 最近、ネット上で話題になった心温まる話がある。1人の青年と闘病中の祖母、そしてパネラ・ブレッド(米国大手外食チェーン)のクラムチャウダーにまつわるものだ。このささやかなエピソードは、サービスとブランドのあり方、そしてビジネスの人間的な側面について大きな教訓を与えてくれる。人間らしさを犠牲にした効率の追求が、なぜ不毛なのかを伝えるものだ。 広告業界誌のアドウィークに掲載された顛末はこうだ(英文記事はこちら)。ニューハンプシャー州ウィルトンに住むブランドン・クックは、末期がんで苦しむ祖母を見舞うため