(2013年7月31日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 米国のシェール革命は世界の原油取引の様子を変えていく一方で、デリバティブ(金融派生商品)市場でも大きな変化を引き起こし、ひいては米国のシェールオイル生産業者の経営にも悪影響を及ぼしている。 米国内での原油生産拡大の立役者であるこれらの生産業者は、売り上げを確定するために生産前に売り渡す原油の割合を増やしている。そのため原油先物価格に下落圧力が加わっており、シェールオイル生産業者は重要なヘッジ契約を結ぶのが難しくなっている。 米国のシェールオイル油田としては最大の生産量を誇るバッケン油田(ノースダコタ州)では、原油の生産量が2011年の年初に比べて3倍近くに増えている。一方、指標とされるウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油先物を見ると、受け渡しが3年先の期先物の価格は同じ時期に大きく下落。2011年の4月と5月には1