近未来を描く小説の上だけの話ではもはやない。電子メールや文書などネット上の個人情報を米政府が秘密裏に収集していることが明らかになった。米政府は「米国市民には適用されない」と述べている。米国を除く全世界の市民が監視対象で、米国民以外だからよい、と開き直っているのだ。 われわれはオバマ大統領に地球上の人類全ての人権について白紙委任した覚えはない。米国は今すぐ秘密収集を中止し、この犯罪的行為の経緯や内容の一切を明らかにすべきだ。 告発した米中央情報局(CIA)元職員のスノーデン氏は「米政府がプライバシーやネットの自由を破壊するのを許せなかった」と述べた。その行動を支持する。 驚くべきは米政府が彼を訴追しようとしていることだ。まぎれもない全体主義国家ではないか。 さらに驚いたのは、米紙による米国内の世論調査で政府の監視を許容するとの回答が56%にも達したことだ。対立政党を盗聴したことで大統領がその