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ブックマーク / www.newsweekjapan.jp (301)

  • 衆参ダブル選挙を憲法改正に絡めるのは強引すぎる

    消費税の10%引き上げというのは国際公約であり、唐突に強行すると国債の格下げなど大きなリアクションを受ける可能性があるわけです。ですから、安倍政権としては、万が一先送りをするにしても、「サミットで根回し」した後に発表するという順序で行くのだろうと思っていました。 ところが、ここ数週間の動きとしては、クルーグマンやスティグリッツといった「ノーベル賞受賞エコノミスト」を呼んで「消費税率アップ反対論」を述べてもらうなど、動きが急になっています。 ちなみに、基的に右派政権である安倍政権が、典型的な左派系の論客であるクルーグマンとスティグリッツの「ご託宣」を大事にしているのも妙なら、再分配による格差是正の主張を看板に掲げてきたこの2人が、「増税反対」を堂々と述べるという構図も「十分にねじれて」います。 【参考記事】税制論議をゆがめる安倍政権の「拝外」主義 それはともかく、デフレ心理がここまで根深い

    衆参ダブル選挙を憲法改正に絡めるのは強引すぎる
    a1ot
    a1ot 2016/03/29
    「再分配による格差是正の主張を看板に掲げてきたクルーグマンとスティグリッツが、『増税反対』を堂々と述べるという構図。解散の大義名分となる『増税先送り』に関して与野党が合意してしまうと選択のしようがない
  • こんなはずではなかった「3.11からの5年間」

    震災から5年経った今も、日社会は原発に関する「最適解」を見つけられずにいる kokouu-iStock. 2011年3月11日の「あの日」から5年の月日が経ちました。震災の時点では、私はアメリカにおりましたが、アメリカからこの枠を通じて、様々な議論を続けた一方、航空便の行き来が再開されて間もなくの被災地にうかがって、より真剣なディスカッションに参加したりもしました。 それから5年の月日が流れました。ですが、現状に関しては「こんなはずではなかった」という思いが消えません。未曾有の自然災害が国土に発生したというのは、国の、あるいは社会のあり方について「根から考え直し」の機会であり、また「根から考え直す」ことなくしては、真の復興はあり得ないと思うのです。 ですが、5年という時間の中で、そのような「考え直し」は起きませんでした。「こんなはずではなかった」というのは、そんな意味です。 まず、エ

    こんなはずではなかった「3.11からの5年間」
    a1ot
    a1ot 2016/03/21
    「エレクトロニクス産業の『下請け化・困窮化』は、産業全体が世界の消費者と乖離してしまった結果。個々がバラバラのサバイバルゲームを戦う中で、それが『最適解ではない』という『考え直し』をする余裕もない
  • 「トランプ降ろし」の仰天秘策も吹き飛ぶ、ルビオとクルーズのつばぜりあい

    今週開かれた共和党のネバダ州党員集会では、ドナルド・トランプ候補が45.9%の得票率を獲得し、遂に40%の大台を突破。2位のルビオ(23.9%)、3位のクルーズ(21.4%)両候補に大差をつけています。来週3月1日の「スーパー・チューズデー」(南部の州が多いので大学スポーツリーグの名称を取って別名「SECプライマリー」とも呼ばれる)」では、共和党の場合14州で予備選または党員集会が行われますが、現在のトランプ陣営は絶好調と言っていいでしょう。 共和党系のアナリストたちは、この事態に「真っ青」になっています。「小さな政府論」も「ブッシュのイラク戦争」も「自由貿易」も否定するトランプの存在は、共和党の中核イデオロギーを破壊するだけでなく、11月に大統領候補として担ぐことになれば、上下両院から地方選挙まで含んだ「巨大な同時選挙」が総崩れになる可能性もあるからです。 そこで、多くのワシントンの保守

    「トランプ降ろし」の仰天秘策も吹き飛ぶ、ルビオとクルーズのつばぜりあい
    a1ot
    a1ot 2016/02/26
    「トランプが本選で負けてヒラリーが勝ったとして、最初の4年が好景気で推移するとはとても思えないし、年齢の問題もあるので2020年にヒラリーに挑戦する形で(ルビオかクルーズが)出馬すれば勝ち目はある
  • テロ捜査の地裁命令にアップルが抵抗する理由

    アップル社はiPhoneなどに使用されているOS(iOS)のセキュリティに関しては、バージョンアップのたびに強化を進めています。例えば、現在のiOS9にバージョンアップする際、パスコードが6桁化されたというのは、その一例です。 そのiOSのセキュリティの高さを象徴するような事態が起きています。昨年12月にカリフォルニア州サンベルナルディーノで14人が殺害された銃乱射事件をめぐって、死亡した実行犯の1人であるサイード・ファルーク容疑者が保有していたiPhone(報道によれば「5C」だそうです)のプロテクトされている内容について、現時点でFBIは全面的に解明ができていないというのです。 報道の内容を総合しますと、FBIとしてはクリスマスパーティーの会場から、ファルーク容疑者が抜けだして「一旦帰宅し、武装して会場に戻るまで」の「空白の時間帯」の解明に、このデバイスの内容解析が重要だとしているよう

    テロ捜査の地裁命令にアップルが抵抗する理由
    a1ot
    a1ot 2016/02/19
    「FBIと連邦地裁の命令に屈すると、中国やロシア政府の命令に対して拒否することも難しくなる。今回の令状による命令が『判例化』してしまうと、他社にも一般論として政府にバックドアを提供することが強制できる
  • 右派と左派の融和に向けた2つの提案

    1967年に「建国記念の日」が国民の祝日となって以来、この日には「建国記念の日を祝うイベント」と「建国記念の日に反対するイベント」が行われて、お互いがお互いを非難する、つまり日社会の「左右対立」が顕在化する日になりました。図らずも日の「国のかたち」というものが、様々な対立や共存から成り立ち、その「ゴッタ煮の旨味と苦味」の中にあることを象徴しているようです。 ですが、最近はこの日に関する賛成と反対の声はあまり話題にならなくなりました。祝日として定着したとか、建国神話を非科学的だと頭ごなしに否定すると「偉そうに見えて反発を買う」ので「反対派が自粛している」のかとも思えば、どうもそうではないようです。 日の左右対立というのが365日いつでも可能、つまり日常化しているのです。ネットという便利なものがあるので、集会をしたり、印刷物を配ったりしなくても、好きなだけ対立ができるようになったからだと

    右派と左派の融和に向けた2つの提案
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    a1ot 2016/02/16
    「戦前の歴史(明治維新体制・藩閥政治)の否定というのは、世界に冠たる倫理的優越を実現したいというナショナリズムから来ている。国を愛するがゆえに過去の失政を批判し、国際社会の中での悪評を甘んじて受ける
  • 日本の経済政策は、なぜ右派と左派でねじれているのか?

    では保守派がリベラルな経済政策を、左派が保守的な経済政策を志向する「ねじれ」がある Thomas Peter-REUTERS 前回のエントリ「なぜ日には『左派勢力の旗手』が出現しないのか?」には多くの反響をいただきました。その中であらためて考えさせられたのは、日では「右派がリベラルな経済政策」を取り、「左派が保守的な経済政策」を取っているという「経済政策のねじれ」です。 現在進行中のアベノミクスがいい例です。自国通貨の価値を毀損してまで流動性を供給するとか、公共投資を増やしてケインズ的な効果を狙うというのは、国際的な常識から見れば極めてリベラルな経済政策に属します。ですから、現在の安倍政権というのは政治的には保守ですが、経済政策は相当に左寄りだということが言えます。 反対に、「目先の景気よりも、中長期的な財政規律」を心配する態度であるとか、自国の通貨を防衛しようという立場、あるいは

    日本の経済政策は、なぜ右派と左派でねじれているのか?
    a1ot
    a1ot 2016/02/09
    「現在の産業構造は競争力を失い、経済全体として厳しい。そんな中で現在のヒエラルキーを維持するには、小手先の延命措置が主となり、後ろ向きでも現状維持のための短期的な施策でつなぐしかないのが、保守の立場
  • なぜ日本には「左派勢力の旗手」が出現しないのか?

    今週のアイオワ党員集会では、自称「民主社会主義者」のサンダースがヒラリーに肉薄した Rick Wilking-REUTERS 各州の予備選が始まったアメリカの大統領選では、民主党のバーニー・サンダース候補に若者の支持が集まっています。今月1日のアイオワ党員集会では、盤石と言われたヒラリー・クリントン陣営に1%未満の差まで詰め寄る一方で、今月9日に予定されているニューハンプシャーの予備選では自身の選挙区バーモントの隣ということもあって、大差での1位が見込まれています。 このサンダースですが、60年代から「反戦・反格差」を主張として掲げており、自分は「民主的な社会主義者」という立場を一貫して通しています。さらに大統領選で「政治による革命を目指す」としています。政策としては「空前の大増税を行って富裕層の富を吐き出させ」、「スウェーデンや日のような政府一元化の健康保険制度」を導入、さらには「公立

    なぜ日本には「左派勢力の旗手」が出現しないのか?
    a1ot
    a1ot 2016/02/05
    「終身雇用の正社員という一種の身分制の中でのミクロの努力が優先され、制度全体を疑う視点が持ちにくい。また、労働法リテラシーを学ぶ場がなく、従って労働者の権利という概念が浸透していない
  • あの男が広めた流行語「PC」って何のこと?

    PC= Politically Correct 「政治的に公正じゃないことは分かっているんだけど……」を枕ことばに次々と暴言を吐くドナルド・トランプだが、その「戦い」に多くの国民が同調している Scott Morgan-REUTERS 気が早いけれど、日の今年の流行語大賞候補は「卒論」とか「センテンススプリング」らしいですね(ほんと?)。一方で、今年11月に大統領選挙を控えるアメリカで大流行している言葉と言えば、「Political Correctness(ポリティカル・コレクトネス)」。略して「PC」だ。 ポリティカル・コレクトネスとは、差別や偏見に基づいた表現を「政治的に公正」なものに是正すべきという考え方のこと。主に人種や性別、性的嗜好、身体障害に関わる用語や認識から差別をなくすことを言う。 アメリカでは80年代ごろからたびたび論争を呼んできた言葉だが、昨年からは一層頻繁に耳にする

    あの男が広めた流行語「PC」って何のこと?
    a1ot
    a1ot 2016/01/30
    「『アメリカが抱える大きな問題は、ポリティカル・コレクトネスだ』という考えを『支持する』と答えた国民はなんと68%。どうやら今のアメリカでは『政治的に公正でないべき』のほうがメインストリーム
  • エコノミスト誌の元編集長ビル・エモット氏「正規・非正規雇用の分断こそ日本の弱点」

    英エコノミスト誌の元編集長でジャーナリストのビル・エモット氏は、日の慢性的な家計需要の低迷と生産性上昇の停滞は正規・非正規という労働市場の分断に起因するところが大きいと指摘。写真は都内のビジネス街で2015年11月に撮影(2016年 ロイター/Yuya Shino) 日経済の低成長の背景にある家計需要の慢性的な低迷と生産性上昇の停滞は、正規・非正規という労働市場の分断に起因するところが大きいと、英エコノミスト誌の元編集長でジャーナリストのビル・エモット氏は指摘する。 同氏の見解は以下の通り。 労働力不足の今なら改革の痛みは小さい 日の経済発展と社会調和にとって、最大の障害は、労働市場の深刻な分断だ。日の賃金労働者は約60%のインサイダー(正規雇用労働者)と約40%のアウトサイダー(非正規雇用労働者、多くはパートタイマー)に二極化している。 前者が、高いレベルの雇用保障と福利厚生など

    エコノミスト誌の元編集長ビル・エモット氏「正規・非正規雇用の分断こそ日本の弱点」
    a1ot
    a1ot 2016/01/28
    「労働市場の分断を解決しなければ、日本は家計需要の慢性的な低迷、生産性上昇の停滞に悩まされ続けるだろう。そして、増加し続けるアウトサイダーの人的資本は着実に蝕まれていく
  • ドナルド・トランプはヒトラーと同じデマゴーグ【前編】

    ドナルド・トランプは昨年12月、イスラム教徒を入国禁止にするべきだと主張して、世界中を憤慨させた。イギリスでは、「トランプのイギリスへの入国禁止」を政府に求める請願に約50万人が署名した。アメリカでも、民主党員や共和党員、メディア、宗教団体が、そろってトランプを非難した。 しかし、最近の世論調査では、有権者の37%が、支持政党に関係なく、イスラム教徒の入国を「一時的に禁止」することに賛成した。 トランプが傲慢で怒りっぽい点には、大半の有権者が呆れている。そんなトランプが、共和党支持者のかなりの部分を押さえ、支持を固めているように見えるのはどういうことなのだろう。 トランプは一部から、デマゴーグ(扇動政治家)でありファシストだといわれている。政治評論家がトランプ歴史上の人物にたとえる場合も、出てくるのは「人種隔離を永遠に!」と叫んだ元アラバマ州知事ジョージ・ウォレスや、共産主義者を弾圧する

    ドナルド・トランプはヒトラーと同じデマゴーグ【前編】
  • バス事故頻発の背景にある「日本式」規制緩和の欠陥

    規制緩和が過当競争を引き起こし、バス事故の頻発につながっているという批判が出ている Juergen Sack-iStock. 先週の軽井沢スキーバス事故の後、安い運賃で運行しているツアーバスの事故が頻発していることを受けて、規制緩和が誤りだったという声が出ています。中には、こうした規制緩和がアメリカ流の「拝金主義」や「新自由主義」による人命軽視の思想から出ているという批判や、あらためて官庁による強い規制を復活させるべきだという声もあるようです。 では、規制緩和は誤りだったのでしょうか? 市場の購買力が下がって格安運賃へのニーズが高まる、その一方で中高年労働力の市場でも価格破壊が進行するという現状の流れの中では、違法な安値競争が起こるのは「市場原理としては仕方がない」ので、あらためて政府の検査体制を拡充するしかないのでしょうか? ここに「日式」の規制緩和の問題が横たわっています。例えば、小

    バス事故頻発の背景にある「日本式」規制緩和の欠陥
    a1ot
    a1ot 2016/01/22
    「民事裁判制度が機動的に利用される社会が実現していない。多くの紛争が『強者による強制と弱者の泣き寝入り』になったり、『世間に知られることでの社会的制裁』ばかりが横行して、健全な解決になっていない
  • 古市憲寿氏が指摘する、日本型コミュニケーションの「非生産性」

    社会学者の古市憲寿氏が「電話や手紙で依頼する人とは仕事できない」という主旨の発言をして、議論を呼んでいます。手紙で時間をかけて敬意を表現することが「仕事ができない人」に思えるとか、「電話で仕事する人」とは合わないということなのですが、これに対しては、「他者への敬意がない」とか「日の情緒を否定するのか」というような批判がネットでは飛び交っています。 問題となっているのは、要するに「コミュニケーションの生産性」だと思います。 まず電話ですが、電話には大きなメリットがあります。電話の声や態度、雑談による追加情報など、メールやメッセージと比較すると付加情報の量が多いということです。このことは、決定的なメリットになる場合があります。例えば、双方に利害対立があり、かならずしも全ての交信がフレンドリーでないような場合は、疑念の確認や追及をしたり解決したりという臨機応変でダイナミックなコミュニケーション

    古市憲寿氏が指摘する、日本型コミュニケーションの「非生産性」
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    a1ot 2016/01/22
    「上から下への権力の行使、下から上への服従の姿勢の表明という『上下ヒエラルキーの確認行動』に関して、全人格的なものとして人間を束縛する中で、下の世代への人格否定という暴力を伴うこともある
  • 2020東京五輪の「テーマ」はどうして知られていないのか?

    それぞれのオリンピック大会には、それぞれの「テーマ」が設定されています。では、6年後に迫った2020年の東京五輪の「テーマ」は何なのでしょうか? もしかすると「環境に配慮したコンパクトな五輪」という理解をしている人も多いのではないでしょうか? 私もそう思っていました。 確かに、この「環境五輪」というのは2016年五輪の招致にあたって東京がアピールしたテーマです。ですが、この2016年の招致活動ではリオデジャネイロに負けてしまっており、そのことでこのテーマ設定も「否定された」格好になっているのです。 ちなみに、2016年の際には「60年間平和を維持してきた日」ということを前面に出しての「平和五輪」というコンセプトも強くアピールしましたが、こちらも落選により消滅しています。 では2020年のテーマは何かというと、日国内では「おもてなし」つまり来日する選手団や観客へのホスピタリティとか、日

    2020東京五輪の「テーマ」はどうして知られていないのか?
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    a1ot 2016/01/19
    「アマの世界では、スポーツ指導のプロよりも教員が指導者を担う現状。プロの世界ではオーナー企業や過去の名選手が権力を持つヒエラルキーがある中で、大学院で国際的な専門ノウハウを学んだ人材は活かせていない
  • 「激動の2016年」7つの展望

    今年の年明けは大ニュースが連続して起こり、波乱の幕開けとなった Andrew Kelly-REUTERS 2016年がスタートして、まだ2週間も経っていないのですが、「上海株の下落」「サウジ=イラン断交」「北朝鮮の核実験」と、大きなニュースが連続しています。アメリカではオバマの「銃規制案」に対して、トランプが「全ての学校に銃武装を許可する」という「暴言返し」を行うなど、依然として「荒れた政局」が続いています。 こうなると、一つ一つの事象を「後追いで真面目に分析」するだけでは、とても時代の流れには追いつけません。そこで、あらためて「年の初め」ということで「今年の予想」をしてみたいと思います。 (1)中国株の下落に始まった世界経済の乱調は、ゆっくりと深刻化していく。アメリカ株の大暴落はないが、10%程度の調整は何度か入るだろうし、FRBの利上げは第1四半期にもう一回やって、以降は様子見になる。

    「激動の2016年」7つの展望
    a1ot
    a1ot 2016/01/12
    「サウジとしては、国営石油を上場させて資金調達を行い、政府のキャッシュフローを落ち着かせると共に、シェールなど他のエネルギー源となる企業を世界中で買収し続けるだろう。それでも原油価格は軟調なままで忍耐
  • サウジ・イラン断交は原油価格上昇を狙った「一種のヤラセ」

    テヘランのサウジアラビア大使館前でシーア派指導者ニムル師の処刑に抗議する人々 Raheb Homavandi/TIMA-REUTERS 新年早々、サウジアラビアのサルマン国王は、かねてより死刑判決の出ていたシーア派指導者を処刑しました。この処刑がイランを激怒させることは承知の行動であり、その直接の原因としてはサウジ領内におけるシーア派反政府運動が、イエメンでのフーシ派と連動する中で、アラビア半島の平和を脅かしていることへの危機意識があると推測されます。 では、これでサウジとイランの関係はどんどん悪化していくのでしょうか? 例えばサウジと「シーア派の多数支配によってイランとの関係を強めつつある」イラクの現政権との関係が決定的に悪化したり、さらにはイランを挟撃する効果を計算してサウジが同じスンニ派のISIL勢力との対決から逃げたりするようなことがあるのでしょうか? その延長線上で、中東で格的

    サウジ・イラン断交は原油価格上昇を狙った「一種のヤラセ」
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    a1ot 2016/01/12
    「年明け早々にこうした『湾岸緊張のドラマ』が発生し、市場に見事に『突き放された』というのは、悪いことではない。『もっとカタギの商売』で生きていくように産業構造の転換へと動くキッカケになれば良い
  • 「トランプ旋風」は多様化社会に抵抗する保守層の悪あがき

    大ヒット中の『スター・ウォーズ』シリーズ最新作の俳優陣は、アメリカ社会の多様性志向を体現している Yuya Shino-REUTERS 2015年もそろそろ幕を閉じ、大統領選の年2016年を迎えようとしているアメリカですが、依然として「トランプ旋風」が吹き荒れています。そのトランプ候補は、年の瀬にかかる中で、今度はライバルのヒラリー・クリントン候補をターゲットにして「暴言パフォーマンス」を続けています。 今回の暴言は、女性であるヒラリー候補に対して卑猥な言葉を使うなど、これまで以上に「目を覆いたくなる」性質のものですが、とにかく「観客が飽きないよう」に暴言を少しずつエスカレートさせていくパターンを今後も続けるつもりなのでしょう。 そんな「トランプ旋風」を見ていると、まるでアメリカが「赤狩り」や「ブッシュの戦争」の時代のように、危険な右傾化をしているように見えます。ですが、「トランプ旋風」と

    「トランプ旋風」は多様化社会に抵抗する保守層の悪あがき
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    a1ot 2015/12/24
    「近藤氏の思想は『禅のスピリット』。整理術の中で『モノにトキメキを感じたら残す、感じなかったら捨てる』とか、『モノを捨てる時には心の中で感謝しながら捨てる』という部分が、アメリカの読者の琴線に触れた
  • 保守派からも見放された「ブッシュ・ファミリー」の憂鬱

    父と兄の影響を回避しようと、ジェブは選挙戦で「Bush」の名前を前面には出さなかった Joe Skipper-REUTERS 共和党の大統領予備選は今週もテレビ討論があるのですが、その討論を前にしてジェブ・ブッシュ候補の勢いがかなり鈍ってきています。有力な政治サイト「リアル・クリアー・ポリティクス」が集計した各種世論調査の平均値では、支持率が5位になっていますが、問題はその数字です。 1位がトランプ候補で24.8%、2位はカーソン候補の24.4%と、トップの「政界の素人」2人がほぼ拮抗。これに3位のルビオ候補(11.8%)、4位のクルーズ候補(9.6%)が続いています。ジェブはその下で、現在の党内での支持率は6.0%と完全に低迷しています。 全国平均だけでなく、年明け2月に予備選と党員集会のあるアイオワ州とニューハンプシャー州でも同様に「ヒト桁の5位」となっています。このままの数字であれば

    保守派からも見放された「ブッシュ・ファミリー」の憂鬱
    a1ot
    a1ot 2015/11/30
    「ジェブという人は、兄とは比較にならない知識人で、経営者としての成功経験のある中道実務家。メキシコ出身のコルンバ夫人との家庭を通じて、ヒスパニックの人々に強い支持を受けている
  • 「難民受け入れます(ただし独身男性を除く)」の波紋

    テロ対策 独身男性は難民の対象から除外する?(カナダのトルドー首相) Chris Wattie- REUTERS カナダ新首相のジャスティン・トルドーは24日、当初の計画どおり、カナダは2万5000人のシリア難民を受け入れ、定住させると発表した。ただし、今年末までとしていた計画履行の期限は2016年2月に延期する。 CBC(カナダ国営放送)ニュースは以前、カナダは家族連れと独身女性、子供しか受け入れないことになるという匿名の情報を引き合いに、難民擁護派の懸念を伝えていた。独身男性は安全保障上のリスクが高すぎるという考えによる選別だ。 ただしゲイの独身男性は難民として受け入れるという。ある政府高官によれば、ゲイの男性はISIS(自称イスラム国、別名ISIL)の戦闘員による攻撃を受けやすいからだという。 CBCニュースによれば、カナダ当局はすでにレバノンで1日に100人の難民を審査・選別し、難

    「難民受け入れます(ただし独身男性を除く)」の波紋
  • 女の自爆が西欧にとって大問題なわけ

    新たな脅威 強制捜査で踏み込んだパリ郊外のアパートにいたのは、腹に爆弾を巻き付けた女だった Christian Hartmann-Reuters フランスの治安当局は昨日未明、週末の同時多発テロの首謀者の潜伏先とみられるパリ郊外のサンドニのアパートを強制捜査した。このとき現場にいた女1人が自爆したが、テロ対策専門家によると、西ヨーロッパで女性が自爆したのはこれが初めて。 AFPによれば、捜査の目的はフランス史上最悪のテロを計画したとみられるアブデルハミド・アバウド容疑者の逮捕だった。アバウドが現場にいたかは不明で、自爆した女の身元もまだ特定されていない。現場にいた一味はテロ組織ISIS(自称イスラム国、別名ISIL)と関係があったとみられる。 イギリスの危機管理コンサルティング会社、リスク・アドバイザリー・グループの「テロ追跡」データベースには、07年1月以降に西ヨーロッパで起きたテロのデ

    女の自爆が西欧にとって大問題なわけ
  • 日本で盛り上がる「反知性主義」論争への違和感

    の言論では「反知性主義」がイデオロギー批判の感情論として使われているのが目立つ(写真は昨年末の衆院選で選挙演説を聞く人たち) Yuya Shino-REUTERS 日で「反知性主義」という言葉が流行していることも、また、その言葉の使い方について論争があることも承知していました。ですが、その議論の全体に「どこかピンと来ない」感じがあって論評を控えていました。年末に差し掛かるこの時期になって、一部のメディアで「今年の流行語」として取り上げられるなど、さらに多くの議論を呼んでいるようですので、私なりに整理してみたいと思います。 そもそも「反知性主義」という言葉については、例えば森あんり氏が、著書『反知性主義―アメリカが生んだ「熱病」の正体―』で取り上げたように、アメリカ家であって、特にアメリカのプロテスタンティズムが持っている「アンチ・エリート」の伝統を指した言葉という理解があります

    日本で盛り上がる「反知性主義」論争への違和感