3・11での福島第一原発の放射能漏れ事故以来、おびただしい数の原発本が出版されました。しかし、その多くが「ブーム」に乗らんとばかりの、やっつけ仕事で、今では読むに耐えないものばかりです。一方で、あれからもうすぐ1年で、質の高い書籍がいくつか出てきました。今日はそれらを紹介したいと思います。 1.「反原発」の不都合な真実、藤沢数希 拙著ですが、原子力、火力、水力、自然エネルギーといった各発電方法それぞれの経済性、地球環境への影響、事故が起きた時の被害などを、豊富なデータから包括的に考察しています。そしてエネルギー政策全体を見渡せるようになっています。日本のマクロ経済にも実に多大なインパクトがある、原子力政策を勉強するために、今、一番わかりやすい本ではないでしょうか。 2.原発「危険神話」の崩壊、池田信夫 僕の本と、ほぼ同時発売で、なんと偶然にもページ数までいっしょという池田信夫氏の新刊です。