【ジュネーブ伊藤智永】在沖縄米海兵隊・普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の辺野古(同県名護市)移設計画は、日本も批准している人種差別撤廃条約違反だ--。国連の会議に参加資格を持つNGO(非政府組織)「反差別国際運動」(事務所・ジュネーブ)など3団体が10日、ジュネーブの人種差別撤廃条約の委員会に対し、県内移設計画の見直しなどを日本政府に勧告するよう求める初の申し立てを行った。 条約委員会は10年の定例審査で沖縄の基地集中に懸念を表明しており、13日からの会期中審査を経て改善を勧告する可能性が高い。 また、3団体は申し立ての中で、沖縄の米軍基地を「明治政府が琉球国を編入(琉球処分、1879年)して以来続く先住民への差別」と主張。移設計画を「人権侵害」と位置づけることで議論に一石を投じるとともに、各国の外国軍基地問題を人権問題とする国際的な議論も喚起しそうだ。 毎日新聞が入手した申立書によると、沖