家や風呂やお布団のありがたみを思い出すために、GWはキャンプ道具一式をバイクに積んで『家に帰らない生活』を送っている。固い地面に眠り続けた日々のあとに、柔らかい布団で横になれた時の幸福は大きい。多分、幸福と不幸はワンセットだ。寝袋で眠ることは時にしんどい思いも与えるが、確実に、布団で眠れるよろこびを増幅させる。そして、屋内ではなかなか感じることの難しい、大地の深遠な広がりを感じさせてくれる。 世界各地を転々としている女性から「航空券代などは負担するので、来月、一緒にインドを巡りませんか?」という非常に魅力的なお誘いが届いた。インドにはまだ行ったことがないので、私は、快諾した。まだやったことのないこと、まだ行ったことのない場所に行く前に感じる、この、ワクワクする胸の高鳴りが大好きだ。どんなにささやかなものでも構わないから、一日にひとつ(それは「新しい料理のレシピを覚えた」という程度のものでも