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ブックマーク / maneater.hateblo.jp (20)

  • 父との戦い - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)

    年が明け、1月7日に父が亡くなった。享年84。 ずいぶん前に脳梗塞で倒れてから、とりあえず復活はしたものの、最近はかなり恍惚の人状態だったので、そろそろ秒読みだと覚悟はしていた。昼間、ひとりで風呂に入って湯船に浸かった途端に心不全を起こし、そのままポックリ、ということらしい。16日(金)に通夜、17日(土)に葬儀を済ませた。両親の親戚だけを呼んで、あくまでも控え目に。 亡くなったのが7日(水)だから、最初はその週末が葬儀の日程になるだろうと思った。おれは1月14日から16日まで岡山出張を予定していたので、9日(金)か10日(土)に葬儀を済ませれば、出張には行けるはず。予約したホテルもレンタカーもキャンセルせずに済むだろう。 そう楽観していたら、どうも正月に人がたくさん死んだようで、地元の火葬場ではズラリと死人が焼かれるのを待っている状態だという。我が家の仏さんは早くても15日にならないと焼

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  • 牛を育て、牛に育てられた男 - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)

    ある道を極めた人物について、その業績を綴ったはいつもハズレがない。自分の知らなかった世界を知ることができるのは刺激的だ。特殊な世界であればあるほど、その刺激は強くなる。銀行業界よりも植木職人の世界の方が興味深く、植木職人よりも野菜の種ひも製造業の世界の方が興味深い。 そんなわけで『牛づくり八十年』である。 『牛づくり八十年/蝦名賢造』(1963年 毎日新聞社) おれはいつもそうなんだけど、このも見た瞬間に買った。そりゃそうだよ、なんたって牛を作って80年だもん。たかだか古集めて35年のおれが勝てる相手じゃない。 書の主役は、北海道江別市で牧場を経営する町村敬貴さん。アーネスト・ボーグナインを温和にしたような、でも温和にしたらそんなのボーグナインじゃないよ!的なナイスなお顔立ちがいい。ここでぐっと引き込まれる。これで81歳なんだよ! 町村さん曰く、 私になにか若返り方法があるんだろう

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    murashit
    murashit 2010/11/22
    すごい
  • せんべろ古本ツアー - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)

    安田理央さんと柳下毅一郎さんという人間的にかなりアレな二人が、昼間から飲める店をハシゴしながら古屋めぐりをするという駄目人間極まりない企みをしていて、おもしろそうだからおれも一枚噛ませろ〜、と後乗りで参加したつもりだったのだが、どうやら計画の発端は「つくたま古ハンティング」だった模様。おれか! 日のコースは、赤羽をスタート地点として川口、蕨を通って浦和がゴール。なぜこのコースかというと、ここいらは安田さんの地元で、飲み屋もそうだけどなんといっても古屋に土地勘があるからだ。古屋の位置はネットで調べるよりも地元の人に聞くのがいちばんだからね。 ともかく、平日の昼間、というか朝10時、赤羽の立ち飲み「喜多屋」に3人が集合。ここはハイボール180円、つまみも串焼きが1110円〜という格安値段で、1000円も使えばべろべろに酔える、いわゆる「せんべろ」と呼ばれるアル中御用達の飲み屋なのだ

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    murashit
    murashit 2010/06/23
    ホームグラウンドなので
  • 自費出版「人喰い映画祭」は12/6頒布! - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)

    12/6の文学フリマに向けて作った『人喰い映画祭』の表紙が完成したので初公開するゼ!! 聞いてオドロケ、見てチビレ!! 表紙イラストはなんと、自費出版のくせして寺田克也画伯の描き下ろしじゃい。 ガオォォー!! 黒オビ部分の下は現物を見て確かめてほしいんだゼ!! 表紙込みで全84ページ、179の人喰い映画を紹介しまくっているんだゼ!! 頒布価格は1000円ポッキリなんだゼ!! とりあえず文学フリマに来ないと買えないんだゼ!! 文フリの公式サイトはここなんだゼ!! 文フリが終わったら中野のタコシェさんで委託させていただく予定なんだゼ!! というわけで、どうぞよろしくお願いします。

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  • 同じものを集める習性 - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)

    ワハハ舗主宰の喰始さんが2年前に出された“変なグッズ”コレクションのを読んでいたら、とても気になる箇所があった。 喰始の変がいっぱい (ケセラbooks) 作者: 喰始,なんきん出版社/メーカー: サテマガ・ビー・アイ発売日: 2007/12/25メディア: 単行 クリック: 4回この商品を含むブログ (2件) を見る巻末に、喰氏と似たようなコレクター志向をもつDJ OZMA氏との対談が収録されているのだけど、その中でOZMA氏がこんなことを言っているのだ。 あと、昔四人組のAURAというバンドがいまして。“みんなのれっず”“あなたの子れっず”“龍巻きのピー”“ぷりんすマーブル”と名乗るメンバーが、それぞれ違う色で髪を染めて、四色の髪の毛でやってるバンドなんですけど、このバンドがインディーズ時代に『Wendy〜君だけに』という限定二千のビデオをリリースしてまして、僕はそのうちの十八

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    murashit
    murashit 2009/11/21
  • ジカソーテーの女王 - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)

    先日、所沢のくすのきホールで開催された「彩の国 古まつり」に行ってきた。 毎年、春夏秋冬、年に4回もやってくれるから、古おやじにとって季節ごとの楽しみになってるんだな。こちらのリンク先で場内の写真を見てもらうとわかるけど、神田以外の古市としてはかなりの規模だと思う。 大ホールの中に、出展者(古書店)のワゴンがずらりと並んでいる。ワゴンの中には古が山盛り。そこに無数のお客さんがたかっている。客層のほとんどは古ジジイだけど、女性客もちらほら。子供はあんまりいない。子供は古嫌いなんだよね。おれもこのあいだ、娘のために小学館の『あーとぶっく』シリーズを古で買ったら、途中のページに前の持ち主の落書きがあって、娘は愕然。「おとうさん、ふるいはあたしに買ってこないで!」って、すげー怒られた。反省してます。 ま、そんなことはよろしい。会場内をひと通り見てまわって、5冊ほど購入した。これらの

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    murashit
    murashit 2009/09/14
  • ダンディ進化論 - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)

    コーヒーという言葉の語源は、アラビア語の酒または飲みものを意味するガーウェーから、トルコ語のガーヴェーを経てコーヒーとなったものといわれている。 と、小粋なマメ知識から始まるこのは、仏文学者であり、劇作家であり、脚家であり、博報堂取締役であり、雑学博士であり、ダンディ評論家であり、梅田望夫のパパでもある、梅田晴夫のエッセイ集『紳士の美学』(1977/青也書店)だ。 『紳士の美学/梅田晴夫』(1977年/青也書店) ネット界隈では息子の方が圧倒的に有名なので、ここでは「梅田さん」ではなく、あえて「晴夫さん」と、いや、親しみを込めて「は・る・お」と呼ばせてもらうが、とにかく晴夫のエッセイは粋だ。いままでロータスの車種ぐらいでしか耳にしたことのないエスプリが、そこにある。コーヒーについて語ったそばから煙草やパイプについて語り、和製英語を論じたかと思えば香水についての深い造詣も匂わせる。ともか

    ダンディ進化論 - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)
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    murashit 2009/06/14
    「粋でNOWな人のために」っていうサブタイトル!
  • 最後のゲーム超人 - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)

    いまでは仕事でもプライベートでもすっかりゲーム雑誌とはご無沙汰しているおれだけど、かつては複数のペンネームを使い分けて、あっちゃこっちゃのゲーム雑誌で原稿を書いていた。とはいえ、ゲーム攻略はヘタッピだったし、ゲーム文化論をエラそうに語れるような柄でもない。じゃあ何をやってたのかといえば、これが「ゲーム業界にいる謎なキャラクターの研究」だったりするんだな。 少年ジャンプの『ファミコン神拳』で“カルロスとみさわ”なんてのをやっていた自分を棚にあげて言うけど、昔のゲーム業界って変なキャラが多かったよね。わかりやすいところでは、“高橋名人”をはじめとする一連のゲーム名人が挙げられる。橋名人、神谷名人、河野名人、中名人、尾花名人、辻名人、菅野名人、菊地名人、服部名人……。彼らはだいたいメーカーの広報さんで、自社の製品を売り込むために名人を名乗っている、というケースがほとんどだった。 ▲ダントツの

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  • 日本が沈没しようとも長い灰 - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)

    昨日の『リプレイスメント・キラー』なんかもそうだったけど、煙草の灰を落とさずに長く残そうとすると、中に詰められている葉っぱや不純物などが燃えたときの収縮率の違いのせいで、決して灰は真っ直ぐにはならない。大きく反り返ったり、ぐねぐねと歪んだりするものだ。 ところが、長い灰収集をしていると、まれにものすごい一直線な灰と遭遇したりすることがある。おれが初めてそういうものと出会ったのは、2006年版の『日沈没』だった。豊川悦司扮する田所博士が「日が沈んじゃうって、マジかよ……」と落ち込んでいる場面で、指にはさんだ煙草の灰が嘘のように長く、真っ直ぐ、夜中に足がつっちゃったおれみたいにシャキーンと伸びているのだ。 煙草を吸っているひとならわかるだろうけど、この状態は普通ありえないよね。何もしないで煙草の灰がこんなに真っ直ぐ燃え残ることはない。しかも、真上に向けているならまだしも、この場面のように少

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  • すごいものを見た! もうひとつの『ウォッチメン』 - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)

    なーんて興味を引きそうなタイトルで釣っといて申し訳ないが、ホントは『ウォッチメン』とは全然関係なくて、天才面打師(能面を彫るひと)が、単なるヒノキの材木の塊(かたまり)から能面をノミでがしがし彫り出していく様を記録したドキュメンタリー映画なのである。すでにDVDになってるんだけど、発売記念で劇場公開するとのことで、渋谷アップリンクXへ観に行ってきた。そのタイトルが『面打 men-uchi』。『ウォッチメン』と似てる……よねえ? http://www.uplink.co.jp/x/log/002981.php ま、そんなことはともかく、内容は当にすごいものだった。7歳から面を彫り始めたという新井達矢さんは、13歳にしてすでに天才的な作品を仕上げていたそうで、この映画に収録された2006年の時点でもまだ22歳。ときどきフレームに映り込む顔には、まだ幼さが残っている。でも、ノミを持つ手にはまっ

    すごいものを見た! もうひとつの『ウォッチメン』 - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)
  • A全集も出してあげて! - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)

    藤子・F・不二雄大全集 2009年7月、小学館より刊行開始 http://www.shogakukan.co.jp/fzenshu/ というニュースはすでに巷を駆け巡って、素直によろこぶ者、全巻揃えたら総額いくらになるのか不安を隠せない者、棚の増設計画を立て始める者、『ジャングル黒べえ』は? 「国際オバケ連合」は? と収録作品の心配する者……と、いろいろあるわけだが、なんにせよ、悦ばしいことではある。おれだって藤子アニメを見て育った人間であるからして、欲しいに決まってる。全巻揃えたい。これを機に、娘にも読ませてやりたい。だから買う。 だが金は無い(エッヘン)。 常々、物質そのものよりも収集難易度の“バランス”を重視して、集めてたのしそうなものを日々探しているおれなのだが、そりゃあ物そのものにも興味が持てるもののほうがいいに決まってる。心から欲しいと思えて、なおかつ収集バランスのよさそうな

    murashit
    murashit 2009/03/12
  • 凶暴女患者の指に長い灰 - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)

    映画監督には手癖というか、同じモチーフをつい撮ってしまう演出のパターンみたいなものがあって、特定の監督の作品を集中的に観ていると、同じ演出を繰り返し使っているのに気づかされることがある。たとえば有名なところではジョン・ウーの「鳩」とか、シャマランの「ドアノブ」とか、リドスコの「逆光の換気扇」なんかがある。リュック・ベッソンはいつもオープニングをどこかの景色のナメ映像から始めているし、「コーエン兄弟はチビたり形が崩れたりしているものを嬉々として撮っている」と中野貴雄監督がブログで書いてるのを読んだこともある。イーストウッドは自分の出演作でしょっちゅうアイスをってるらしい。 というわけで、『エイリアン2』に長い灰のシーンがあったということは、もしかして他のキャメロン映画にも同様の演出があったりするのでは? と考えるのは必然のなりゆきだ。そういえば……『ターミネーター2』でセガレと合流してメキ

    凶暴女患者の指に長い灰 - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)
  • かくのごときありがたき書物に出会えることは百千万劫年に一度あるかなしかの僥倖(と著者本人が言っている)。 - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)

    開運 楽観道のすすめ 作者: 籔内佐斗司出版社/メーカー: 求龍堂発売日: 2002/04メディア: 単行この商品を含むブログ (2件) を見るこの表紙写真でわかるだろうか? 右側に小さく写っているキャラクターの顔。 せっかくなのでアップにしてみる。 見覚えあるでしょ? 平城遷都1300年祭のイメージキャラクターとしていろんな意味で有名になった「せんとくん」にそっくり。そう、これはあのせんとくんをデザインした藪内佐斗司先生が、彫刻家として活動してゆく過程で仏教をはじめとする様々な宗教を学び、試行錯誤の果てに自分の哲学としてたどり着いた“楽観道”について解説したなのだ。 とはいえ、先生は職が彫刻家だから、文章だけではなく、各項目ごとにたっぷりと(その数60体以上もの)彫刻作品の写真が載せてある。それがまた見事にどれもこれも、せんとくんと同じ“あの顔”なのだ。 書が出版されたのは200

    かくのごときありがたき書物に出会えることは百千万劫年に一度あるかなしかの僥倖(と著者本人が言っている)。 - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)
  • 危険な脳のかたち - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)

    『脳卒中/やみくまひろし』(1996/中央医学社) 書は、脳卒中の診断法から治療法などについて、素人にもわかりやすく解説しようと、ものすごく豪快な努力をしているだ。 どういった努力かというと、ようするに『サルでも描けるまんが教室』でも紹介されていた 「どんなに難解なことでも漫画で解説すればわかりやすくなる理論」 を実践しているのである。なるほど、よく見れば書のサブタイトルのところに「漫画でみる神経内科」なんて書いてある。しかし、サルまんを読んだひとなら「漫画で解説さえすりゃあいいってもんじゃない」こともよくご存知だろう。その実例がここにあるわけだ。とにかく見ていただこう。 約200ページにわたって、ひたすらこの調子。とある病院の医局で、神経内科の医師同士が延々と脳卒中の診断法や治療法について会話を繰り返していくだけなのだ。構図とかコマ割りという概念など微塵もない。あとデッサン力も限り

    危険な脳のかたち - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)
    murashit
    murashit 2009/02/04
    にする意味がまったくなくて逆に新しい漫画像を提示してる!
  • 彼を突き動かす100の欲望 - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)

    キター! と思った。まずタイトルを見た瞬間、「これは久々にいいお金持ちだ!」という直感があって、棚から抜き出して表紙を見ると同時にその直感は確信に変わった。なにしろそこには、いかにもお金が大好きそうな青年が、満面の笑みをたたえて勝利のポーズを決めていたからだ。 マネーの怪物 作者: 片山勇二出版社/メーカー: 有朋書院発売日: 2002/05メディア: 単行この商品を含むブログ (2件) を見る不勉強ながらこの片山勇二という若き社長さんのことは存じ上げていなかったのだが、書を紐解いてみると、大変な逸材であることがわかる。なにしろ、ページを開けるといきなりロッキー青木*1とのツーショットがあり…… さらにページをめくると、今度は青木氏が愛娘デヴォン青木*2と一緒に撮った写真が載っていて…… その次のページにはロッキー青木氏による序文が掲載され、さらに次のページをめくると今度は青木氏から

    彼を突き動かす100の欲望 - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)
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    murashit 2009/01/22
    逸材
  • 人喰いの塔 - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)

    正月2日に地元のブックオフに行ったら、950円以上のDVDがどれでも500円引き(!)だったので、『ディープ・ライジング』を確保してきたぜ〜。 ディープ・ライジング [DVD] 出版社/メーカー: アドバピクチャーズ発売日: 2000/12/22メディア: DVD クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る映画自体はとっくに見て人喰い映画祭でも紹介してるんだけど、DVDはまだ持ってなかったんだよね。人喰い映画祭のあの鑑賞量をレンタルゆえのものだと誤解している人もいるようだけど、コレクターを舐めてはいけない。基的におれは人喰い映画は全部買ってるのだ。 VHSは別にして、人喰いDVDだけでもこんな状態なのだよ! 部屋が狭くて棚に並べられないので、コンテナに入れて積んでいる。老後の夢はこれらのDVDとバカとその他のコレクションが全部並べられるような山小屋を建てて、ときどき襲ってく

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  • 元祖適当男 - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)

    三大ギタリストといえば、誰がなんと言ったって チャー 寺内タケシ 深沢七郎(a.k.a.楢山節考) というのは間違いないと思うのだが、残念なことに深沢七郎をギタリストとして認識しているひとはそんなにいないんだな。ギターと小説、どっちが職なのかはよくわからないが、少なくとも深沢氏は小説よりもギターの方に情熱を注いでいたようで、日劇の舞台でプロの演奏家としてスパニッシュギターを演奏していたこともあるという。そのときの楽屋で書かれたのが「楢山節考」だったりしたのである。 あの作品は日の恥部となっていた“棄老伝説”を正面から採り上げ、映画化もされてずいぶん話題を呼んだものだが、書いた人はそれほどの問題意識もなく、わりと適当に書いていたりするのが、なんともいえず、いい。 さて、先日、取材で青山に行ったとき、時間つぶしに覗いた古屋で深沢七郎対談集『盲滅法』(1971年/創樹社)を発見した。

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    murashit
    murashit 2008/12/24
    これは地道に探すしかなさそうだ・・・
  • ひさしぶりにジッポーを買った - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)

    いまから5年前まで自分はヘビースモーカーであり、ものすごい熱心なジッポーコレクターでもあった。その頃は自営でゲームデザイナー業をやっていて、けっこう儲かっていたんだな。明大前に事務所をかまえて、助手もひとり雇ってた。自分の小遣いもそこそこあったけど、なにしろこういう性格なもんでね、全部ジッポーに使っちゃった。ビンテージものとか、限定モデルとか、バンバン買ってたな。いちばん多いときで300個ぐらい持ってたはず。事務所に陳列用の棚まで導入して、仕事は助手にまかせて、自分は一日中ジッポーを並び替えたりしていた。おかげで事務所は潰れました。 そして2003年。おれはいきなり禁煙した。まあ、タバコをやめたのはいいことなんだけど、やめた途端にジッポー熱も一気に冷めて、ジッポーコレクターが集まるコンベンションで全部売り払っちゃった。熱しやすいけど冷めるのも猛烈に早いんだ。 それ以来、ジッポーはひとつも買

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  • 2001年リアル初版探しの旅 - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)

    山田悠介大先生の『リアル鬼ごっこ』というホラー小説がある。唖然とする設定と規格外の文章力がいろんな意味で話題を呼んで、どうしたわけか30万部を超えるベストセラーとなり、あろうことか映画化までされてしまった。その破壊力を味わってみたいのなら、現在は幻冬舎から文庫が出ているので、それを入手するのが手っ取り早いだろう。これまで自分が受けてきた国語教育が間違っていたのでは? と思わされる衝撃に満ちている。 リアル鬼ごっこ (幻冬舎文庫) 作者: 山田悠介出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2004/04/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 125回この商品を含むブログ (257件) を見るだが、当はこれでは甘いのだ。 幻冬舎の文庫版は、すでにベストセラーになってから刊行されたものだから、かなり文章に修正が加えられている。山田先生の純粋と書いてピュアと読む才能のきらめきを味わうためには、

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    murashit
    murashit 2008/11/18
    みんなで探そう!
  • 安心!いつでもブックオフ - Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)

    ブックオフ巡りをする日の前の晩は、公式サイトにある支店の一覧表を見ながら計画を立てる。どの店をどういうルートでまわっていこうか、この店は105円コーナーが狭いから今回は省いてもいいんじゃないか、この店は小型だけど駅前にあるから乗り換えついでに寄ってみようか、荻窪店に行くなら昼飯は春木屋でラーメンおう、こっちの店はメガネの店員さんが巨乳だから乳だけ見にいこう……といったように、あれこれと計画を立てている時間が、実際に支店巡りをする以上に楽しいものなのだ。 ところで、ブックオフ巡りをするうえで重要なのは、地図である。去年までは、家を出る直前に公式サイトから行きたい店の地図をプリントアウトしていた。ところが、最近のように出掛ける頻度があがり、しかも1日で5〜6軒もの店をまわるようになってくると、それらをすべてプリントアウトするのもなかなか面倒くさい。それで、画面に表示させた地図を見ながら手帳

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