日本で同じ手法よみがえるか この2、3年、ヒトラーやナチズムの研究書の刊行が相次いでいる。日本人研究者の書はまだ少ないが、欧米の研究者、作家、ジャーナリストの翻訳書が次々と刊行されている。 ヒトラーをどうとらえるべきか、なぜヒトラーのような指導者が生まれたのか、20世紀を振り返ったときに、このような指導者が存在したことは、確かに合点がゆかぬ。 20世紀の文明や価値観のどこがゆがんでいたのか、との問いはそれほど深刻だと言ってもいいのである。人類は二度とヒトラーのような指導者に支配される時代はありえない、と断言できるのかといった不安な心理がこうした書には共通しているように思う。 この記事は有料記事です。 残り1639文字(全文1929文字)
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