政治の混乱が続くブラジルで8月開幕のリオデジャネイロ五輪の警備を担う国家治安部隊の幹部が突然、免職になった。ルセフ大統領や政府を「分別に欠けている」などと批判したためとみられる。部隊を管轄する法務省は「五輪開催に影響はない」とするが、今後の不安要素になりそうだ。 同省によると、3月30日付で、1月から治安部隊の司令官代行を務めていたアジウソン・モレイラ氏が免職になった。地元メディアは、モレイラ氏が複数の部下に「我々を指揮しているのは大統領を含め、分別に欠ける集団」「国益ではなく権力の維持ばかり考えている」と批判するメールを送っていたと伝えている。 同省は免職の理由を明らかにしていないが、朝日新聞の取材に「メールが原因になった可能性がある」と回答。五輪開催時に1万人の動員を予定している治安部隊への影響については、「モレイラ氏は組織の歯車の一つに過ぎず、問題はない」としている。 五輪開幕が4カ