東京電力福島第一原子力発電所で、建屋の周囲の地盤を凍らせて地下水をせき止め、汚染水の増加を抑える「凍土壁」を巡り、壁より下流側の地下水が思うように減っていないことが分かりました。このため、地盤にセメントを流し込むなどの追加の工事を行って地下水に変化が現れるか見極めることになりました。 2日に原子力規制委員会の会合で現時点の効果が話し合われ、事前の想定では、壁よりさらに下流側の護岸付近に流れ込む地下水が減るとされていたのに対し、現在も減っていないことが報告されました。 これについて、東京電力は、雨の影響も考えられるほか、凍土壁の周囲では地下水の水位に変化が見られ、効果は出ているとしたのに対し、規制委員会側からは「効果を判断する基準としては不十分だ」という声が相次ぎました。 そのうえで、凍土壁の一部に、温度の下がり方が遅く凍っていないとみられる場所があることから、ここにセメントを流し込む追加の