<シリア内戦開始から5年、アサド政権の拷問による死者が少なく見積もっても1万7000人に達することがアムネスティの調査でわかった。元収容者などへの聞き取り調査を基に再現した悪名高いサイダネヤ刑務所の3D画像も公開、一刻も早い行動を促している> 内戦が続くシリア国内の刑務所で、アサド政権側の残虐な拷問による死者数が毎月300人に上ることが、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルの調査で明らかになった。 最新の報告書は、シリア内戦が始まった2011年以降に少なくとも1万7723人が拘束された収容施設内で死亡したと発表。政権側による組織的な「人道に対する罪」の実態を告発した。シリアでは内戦開始以前にも、2011年までの10年間で年間約45人が拘束中に死亡していたが、報告書を執筆したアムネスティのクラウディア・シウフラーは本誌の取材に「収容施設における現在の死者数は、前代未聞で最悪の状況だ」
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