DOL特別レポート 内外の政治や経済、産業、社会問題に及ぶ幅広いテーマを斬新な視点で分析する、取材レポートおよび識者・専門家による特別寄稿。 バックナンバー一覧 周斌(しゅう・ひん)氏講演の(下)は、いよいよ1972年に行われた日中国交正常化交渉のエピソードが語られる。49年に中華人民共和国が成立したにもかかわらず、日本と中国の間には正式の国交がなく、日本にとっても中国にとっても外交上の最大の懸案の一つだった。71年の10月には中華人民共和国の国連加盟が認められ、台湾(中華民国)は国連脱退を表明した。 そのような情勢の中、日本では72年7月「コンピュータ付きブルドーザー」と言われた田中角栄内閣が発足。9月25日に田中首相は大平正芳外務大臣、二階堂進官房長官とともに、国交正常化交渉のため北京空港に降り立った。当日は秋晴れだったという。その夜、周恩来首相主催の歓迎晩さん会で述べた田中角栄首相の
![歴史的な「日中共同声明」調印の知られざる舞台裏](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/760e284d92c7eaab847fb3ac2a0e4db950012e60/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fdol.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fa%2Fb%2F-%2Fimg_ab106b3384ed0a9a9b118d217919b2a7245374.jpg)