10月20日に開かれた国家戦略特区諮問会議で安倍晋三首相が提言した「白タク解禁案」に、国交省が猛反発している。 彼らは「安全面で問題があるから」として反対しているが、それは本音ではない。強硬に反対している真の理由は何か。そもそも、「白タク」と呼ばれる個人タクシーが解禁されれば、我々の生活はどう変わるのか。 国交省は、霞が関中で、最も「規制大好き」な官庁として知られる。しかも、彼らが行う規制は、消費者ではなく事業者のためのものばかり。国交官僚の多くが関係団体に天下りしてきたタクシー業界では、その傾向は特に顕著だ。 タクシー事業者のための規制として好例なのが、'14年1月から施行されている「改正タクシー事業適正化・活性化特別措置法」。いわゆる「タクシー減車法」である。「都市部におけるタクシーの台数減らし」を義務化するという内容。国交省は、世界の主要都市でタクシー台数規制が実施されていることを根