2024年の半導体市場、本格回復はメモリ次第 ~HBMの需要増で勢力図も変わる?:湯之上隆のナノフォーカス(69)(1/5 ページ) 半導体市場の本格的な回復が予想されている2024年。鍵を握るのがメモリだ。本稿では、DRAM/NAND型フラッシュメモリの価格推移と企業別売上高の動向から、半導体市場の回復基調の時期を探る。さらに、そこから読み取れる、メモリメーカーの“栄枯盛衰”を示す。
2023年3月22日に行われたWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で、大谷翔平選手の投打に渡る大活躍などにより、日本は米国を下して優勝を飾った。前日に行われた準決勝のメキシコ戦のサヨナラ勝ちに続いて、手に汗握る決勝戦に(EE Times Japanの記事を書くのも忘れるほど→スミマセン)、狂喜乱舞した。 筆者は、3月10日から始まったWBCの日本戦をPCのAmazon Prime Videoで見ながら、もう1台のPCで仕事をしていた(全然仕事が手につかなかったが)。日本代表の栗山監督が「野球ってすごいな」とインタビューで答えていたが、本当にすごいものを見せてもらったと思った。 しかし、PCでWBCを見て「やったあ」などと叫んでいた反面、「このPC市場とそれに使われる半導体が大変なことになっているんだよな、それを記事にするんだよな」と憂鬱な思いに悩まされていた。 日本のWBC優勝に水
はじめに 近年、産業機器や組み込み機器においても保存するデータ容量の大容量化が進んでおり、SDメモリー・カード、SSDやe.MMCなどの採用が増えております。これらの大容量ストレージ装置は、容量あたりの価格優位性からNAND Flashを使用したものが一般的です。 NAND Flashは比較的安価に大容量を実現できるものの、耐久性に関しては注意を要する半導体メモリーとなります。 このような状況から、メモリーメーカー各社ではNAND Flashに対して、独自の試験・検査を実施してストレージ装置を製造しています。 本記事は、品質面で不安を感じ、サードパーティメモリーメーカーの導入に二の足を踏んでしまっている方に向けての内容になっております。 メモリーメーカーの種類やNAND Flash製品の特長についてご紹介した後に、サードパーティメモリーメーカーのメリットとピュアメーカー製品と品質に遜色がな
Windows PCを使っていて、ブルースクリーンや突然の再起動が発生するようになったら、OS自体の不具合(システムファイルの不整合や破損など)やディスクのエラー、メモリの不具合などが考えられる。 システムファイルの不整合や破損などはシステムファイルチェッカー(sfc.exe)で、ディスクのエラーなどはチェックディスク(chkdsk.exe)で、それぞれ確認できる(Tech TIPS「WindowsのSFCコマンドでシステムファイルの不整合や破損を修復する」、Tech TIPS「Windowsでシステム起動時に強制的にchkdskを実行させる」参照のこと)。 メモリの不具合については、Windows 10/11標準の「Windowsメモリ診断」機能を利用するとよい。また無償利用が可能な「MemTest86 Free Edition」を利用すれば、Windows OSが起動しなくなった状態で
世界最大規模のSNSであるFacebookやInstagramを運営するMetaは、世界中に巨大なデータセンターをいくつも所有しています。しかし、データセンターが巨大だと維持コストもかさむため、ハードウェア・ソフトウェアの両面でいかにコストを削減させるかが追求されています。そんなMetaのエンジニア部門が、データセンターでメモリを大幅に節約するためのソリューション「透過メモリオフロード(TMO)」を開発したと公式ブログで発表しています。 Transparent memory offloading: more memory at a fraction of the cost and power - Engineering at Meta https://engineering.fb.com/2022/06/20/data-infrastructure/transparent-memory-o
2022年1月下旬から2月下旬にかけてキオクシア四日市工場ならびに北上工場で生じた汚染原材料に起因する製造ラインの一部稼働停止を受け、Appleが「iPhone」に搭載する3D NANDフラッシュメモリの安定調達に向け、複数サプライヤから調達する動きを受け、中YMTCがApple向けNANDの試験生産を進めていると米Bloombergをはじめとした複数の海外メディアが報じている。 Bloombergによると、キオクシアの製造ライントラブルのみならず、新型コロナや戦争などといった予期せぬ事態によって半導体が入手困難になりかねないリスクを減らすことを目的に、Appleは新たなサプライヤの模索を進めている模様であるが、「YMTCとは最終合意には至っていない」という。YMTCによるApple向けNANDのサンプル生産が正式な契約につながる保証はなく、現時点ではAppleがサプライヤリストへの追加を
産業用途向けのフラッシュストレージを手掛けるスイスのSwissbit(スイスビット)は、2021年11月にセキュリティ機能付きのmicroSDカード「iShield Camera」を発表した。 名前の通り、ドローンやボディーカメラ、アクションカメラなど、カメラを搭載している機器に向けたmicroSDカードで、データを暗号化しながら書き込むので、データの改ざんや、管理者以外の人間によるデータへのアクセスといった不正に対してセキュリティを高めることができる。 使用には、Swissbitが無償で提供するソフトウェアツール「iCCT(Swissbit iShield Camera Card Tool)」が必要になる。iCCTをインストールしたホストPC(Windows、MacOS、Linuxのいずれにも対応)で、iShield Cameraのセキュリティ設定を行う。具体的にはPINを登録する。登録
サムスン電子が人の脳に似せた次世代半導体技術の実現に向けた最後のパズルをはめるのに成功した。 サムスン電子は13日、磁気抵抗メモリー(MRAM)基盤の「インメモリーコンピューティング」を世界で初めて実現し、研究結果を学術誌ネイチャーに掲載したと明らかにした。インメモリーコンピューティングはメモリー内でデータの保存だけでなく演算まで行う最先端チップ技術だ。既存の技術より電力消費が顕著に低く次世代低電力人工知能(AI)チップを作る技術として注目されている。 サムスン電子関係者は「今回の研究はシステム半導体工程と組み合わせて大量生産が可能な非揮発性メモリーであるMRAMを世界で初めてインメモリーコンピューティングで実現し、次世代低電力AIチップ技術の地平を拡張したということに大きな意味がある」と明らかにした。 これまで抵抗メモリー(RRAM)、相変化メモリー(PRAM)素子を活用したインメモリー
SK Hynixは10月20日、第4世代HBMとなる「High Bandwidth Memory 3(HBM3)」を開発したと発表した。 その転送速度は前世代のHBM2Eと比べて78%増となる最高819GB/sで、これは1秒間のうちに163本の5GBのフルHDの映画を転送できる計算だという。また、オンダイエラー訂正コードを使用してデータ(ビット)エラーを訂正することが可能なため、製品の信頼性を向上させることにも成功したという。 なお、HBM3は約30μm厚のDRAMを12チップTSVで積層した24GB品が用意されているほか、16GB品も用意されており、主にデータセンターや、人工知能(AI)、機械学習、スーパーコンピュータなどのプラットフォームで活用されることが期待されるとしている。 HBM3の外観 (出所:SK Hynix)
Texas Instruments(TI)は6月30日(米国時間)、米国ユタ州リーハイ(Lehi)にあるMicron Technologyの300mmウェハに対応した3D XPointメモリ製造ファブを9億ドルで買収する契約に署名したと発表した。 買収するのは、今のところクリーンルームを含む建屋群だけで(工場の従業員は原則としてTIが引き継ぐとしている)、製造装置は含まないという。TIとMicronは2021年末までに売買手続きを完了する予定で、TIは同ファブからの最初の売り上げについて、2023年初頭から計上する計画だという。 今回買収されるリーハイのファブは、TIの300mmウェハファブとしては、DMOS6、RFAB1、そして間もなく完成するRFAB2に続く4番目に位置づけられる。主にTIの65~45nmアナログおよび組み込みプロセッサ製品の生産が行われる予定で、将来的には、必要に応じ
東北大学は、400℃の熱処理耐性と無磁場で350ピコ秒の高速動作、10年間データ保持を可能とする熱安定性を実現したスピン軌道トルク(SOT)型磁気トンネル素子の作製に成功した。SOT-MRAMセルとしての動作も確認した。 熱処理耐性、高速動作、熱安定性が大きく前進 東北大学国際集積エレクトロニクス研究開発センター(CIES)の遠藤哲郎センター長と同電気通信研究所の大野英男教授(現総長)らの研究グループは2019年12月、400℃の熱処理耐性と無磁場で350ピコ秒の高速動作、10年間データ保持を可能とする熱安定性を実現したスピン軌道トルク(SOT)型磁気トンネル素子の作製に成功したと発表。開発した素子を用いたメモリ(SOT-MRAM)セルが動作することも確認した。 磁気トンネル接合(MTJ)素子は、磁石の向きで2つの抵抗状態を示すことから、ランダムアクセスメモリとして応用されている。その1つ
Micron Technologyが2019年10月24日(米国時間)に米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催した自社イベント「Micron Insight 2019」は、Micronが単なるメモリベンダーにはとどまらない、という決意が現れたものとなった。 「3D XPoint」では新たなブランドを検討中 Micronは同イベントで、幾つか注目に値する発表を行っている。まずは、Intelと共同開発したメモリ技術「3D XPoint」を使った新製品、NVMe SSD「X100」である。最大転送速度は9Gバイト/s、最大読み出し速度は250万IOPS。「最も速いSSD」だとMicronは主張する。 3D XPointについては、共同開発した相手のIntelが早くから「Optane」ブランドとして展開することを発表し、実際に製品を発売する一方で、Micronからは具体的な製品発表がなかった。
組み込みからPCまで大事な情報を保護、7000社以上の実績を持つウイブシステムズ:産業制御システムのセキュリティ(1/2 ページ) ドイツのWIBU-SYSTEMSは、2018年末に設立した日本法人を軸に、日本市場向けの取り組みを強化する方針を示した。主に産業オートメーション向けの領域に、同社のデータ保護、ライセンス管理などを実現するコピープロテクションツールである「CodeMeter(コードメーター)」の提案を進めていく。 ドイツのWIBU-SYSTEMS(ウイブシステムズ)は2019年9月24日、2018年末に設立した日本法人を軸に、日本市場向けの取り組みを強化する方針を示した。主に産業オートメーション向けの領域に、同社のデータ保護、ライセンス管理などを実現するコピープロテクションツールである「CodeMeter(コードメーター)」の提案を進めていく。 さまざまな形態や機能を選択して使
次々世代の不揮発性メモリ技術「カーボンナノチューブメモリ(NRAM)」:福田昭のストレージ通信(153) 半導体メモリの技術動向を総ざらい(14)(1/2 ページ) 次世代メモリの有力候補入りを目指す、カーボンナノチューブメモリ(NRAM:Nanotube RAM)について解説する。NRAMの記憶原理と、NRAMの基本技術を所有するNanteroの開発動向を紹介しよう。 PCM、MRAM、ReRAMの次を狙う不揮発性メモリ技術 2018年8月に米国シリコンバレーで開催された、フラッシュメモリとその応用製品に関する世界最大のイベント「フラッシュメモリサミット(FMS:Flash Memory Summit)」でMKW Venture Consulting, LLCでアナリストをつとめるMark Webb氏が、「Annual Update on Emerging Memories」のタイトルで
ビッグデータの時代を迎えた2016年以降、メモリ市場が爆発的に成長した(図1)。2017年には、「スーパーサイクル」という流行語が生み出された。どこまで飛躍的な成長が続くのかと思っていたら、2018年後半にバブルがはじけたように、不況に突入していった。 このメモリ不況の原因としては、Intelが10nmプロセスの立ち上げに失敗し続けたため、PC用やサーバ用プロセッサが供給不足となり、それらを当てにして製造されたメモリが市場に溢れて価格暴落を引き起したことによると分析した(拙著記事:「Intel 10nmプロセスの遅れが引き起こしたメモリ不況」、2018年12月7日)。 結局、「スーパーサイクル」とは、“スーパー”にメモリ市場がアップダウンする“サイクル”だったと言えよう。つまり、古くから知られている“シリコンサイクル”の一環として、ここ数年のメモリ市場の好況と不況があったということだ。 と
東北大学は、150℃の高温環境でも、十分なデータ保持時間(熱安定性)を確保できる磁気トンネル接合(MTJ)技術を開発した。車載システムへのSTT-MRAM応用が可能となる。 現行の2重界面型MTJと同じ材料、プロセスで製造 東北大学国際集積エレクトロニクス研究開発センター(CIES)の遠藤哲郎センター長らによる研究グループは2019年6月、150℃の高温環境でも、十分なデータ保持時間(熱安定性)を確保できる磁気トンネル接合(MTJ)技術を開発したと発表した。車載システムや社会インフラ装置などに向けた磁気ランダムアクセスメモリ(STT-MRAM)への応用が期待される。 スピントロニクス技術を用いたSTT-MRAMは、集積回路の消費電力を極めて小さくできる。このため、IoT(モノのインターネット)機器向けアプリケーションプロセッサなどへの応用が注目を集めている。このSTT-MRAMに広く用いら
超低消費電力のシリアルフラッシュ、標準品比で70%減:あらゆる工夫を盛り込んだ(1/2 ページ) Adesto Technologies(以下、Adesto)は、組み込み技術の国際展示会「embedded world 2019」(2019年2月26~28日、ドイツ・ニュルンベルク)で、2月25日(米国時間)に発表したばかりの不揮発性メモリ「Fusion HD(Higher Density)」のデモを展示した。 Adesto Technologies(以下、Adesto)は、組み込み技術の国際展示会「embedded world 2019」(2019年2月26~28日、ドイツ・ニュルンベルク)で、2月25日(米国時間)に発表したばかりの不揮発性メモリ「Fusion HD(Higher Density)」のデモを展示した。 Fusion HDは、Adestoが提供しているNOR型シリアルフラッ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く