【北京・坂本信博】料理宅配やホテル予約、タクシーの配車など、さまざまなビジネスで人工知能(AI)やビッグデータの活用が進む中国で、常連客になると高い価格を自動的に設定する「ビッグデータ殺熟」が問題になっている。ビッグデータを使って熟客(常連客)を冷遇する行為で、中国政府は顧客情報に基づいて価格を不当につり上げることは違法と規定。交流サイト(SNS)で告発が相次いでいる。 利用履歴をAIで分析 「早割」など商品や交通路線は同じでも販売状況や季節要因に応じて価格が変動する「ダイナミックプライシング」は日本でも定着しているが、殺熟は異なる。業者が顧客の利用履歴をAIなどで分析。多少値上げしても利用する常連客になると、価格を意図的に高く設定する行為を指す。 ...