JR東日本は28日、利用者が少ない地方の35路線の66区間すべてが2019年度に営業赤字だったと発表した。路線別の収支を公表するのは初めて。新型コロナウイルス禍の長期化で旅客減が続いており、収支が特に厳しい区間はバスへ転換する協議などに入りたい考えだ。鉄道最大手も経営モデルの見直しを迫られている。1キロメートル当たりの1日の平均利用者数(輸送密度)が2000人未満の地方路線の収支を発表した。J
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鳥取との県境に近い、兵庫県の山あい。ここの森の中に、約50年前まで総延長44キロもの鉄道が張り巡らされていました。 この知る人ぞ知る鉄道をいま、地元の人たちがよみがえらせようとしているというのです。なぜ今、鉄道を復活?地元の人たちの夢とは? (神戸局ニュースカメラマン 福本充雅) 市の面積の9割を占めるのは… その場所は兵庫県西部の宍粟市。県外の方は読めないかもしれませんが「しそうし」と読みます。東の千葉県匝瑳市(そうさし)と並んで、西の難読地名の自治体として、ちょっと知られています。 その宍粟市は江戸時代から林業が盛んで、実に市の面積の9割を森林が占める森の町です。大半は人工林で、兵庫県内で最も多くスギやヒノキなどの針葉樹を生産しています。 「地元の人がかつてあった森林鉄道を復活させようとしている」と話を聞いて、私は取材を始めることにしました。 「鉄道復活」のきっかけ 話を聞いたのは、地
路線バスは、その多くが赤字で、国や自治体の補助を得てなんとか維持している状況です。かつては国の構造的に「儲かる」事業だった路線バス、なぜこれほど衰退したのでしょうか。今後は地域ごとに、きめ細かな対策が求められます。 「100円の経費に86円の収入」地方は大幅赤字 国土交通省は2019年12月3日(火)、2018年度の路線バス(乗合バス)収支状況を公表しました。それによると、大都市部では黒字ですが、地方部では「100円の経費をかけ運行し、86円しか運賃収入がない」という大幅な赤字状態です。地方の路線バス事業者は、国や自治体から補助金を得て、なんとか路線バスを維持しているのです。 年間輸送人員をみると全国で約40億人。「バスの黄金時代」とも呼ばれた1970年代前半は約100億人でしたから、6割もの大幅な減少です。近年、大都市部では「PASMO」などのICカード対応や経路検索サービスの充実などに
全国知事会会長で鳥取県の平井伸治知事は28道府県知事を代表して、斉藤鉄夫国土交通大臣に「未来につながる鉄道ネットワークを創造する緊急提言」を行った(7月5日付記事「『国防上も重要』鳥取県知事が説く地方鉄道の意義」)。北海道新幹線の並行在来線問題についても「貨物列車の迂回ルートを確保する国土強靭化、国防、地方創生の観点から廃止することが正しいのか疑問の余地がある」と問題視している。 ところが当事者の北海道庁は沿線自治体に対して鉄道の廃止か財政破綻の事実上の2択を迫り、強引に鉄道の存続をあきらめさせる形となった。 新交通システム案も浮上 北海道庁の財政規模の目安となる一般会計予算額は、東京都と大阪府に次ぐ例年3兆円前後で推移しており、財政規模が脆弱というわけではない。特に道路整備においては、並行在来線の長万部―小樽間の初期投資額と赤字額を遥かに上回る建設費と維持費が投じられている。炭鉱が閉山に
無料運行する銀河鉄道バスを利用し東京駅付近で降りる乗客たち=東京都千代田区で2020年4月10日午前7時42分、滝川大貴撮影 新型コロナウイルス感染が拡大するなか、東京都心で働くサラリーマンを、郊外の東村山市から無料で乗せるバスが毎朝走っている。運行するのは同市のバス会社「銀河鉄道」。新型コロナの影響で需要が激減した同社の観光バスを利用し、3月12日から運行を続ける。混雑する電車を避け、感染を恐れることなく安心して職場に通ってもらおうという試みだ。緊急事態宣言の発令から4日目の10日朝、記者がバスに同乗した。 午前5時45分、西武新宿線東村山駅前にクリーム色の観光バスが停車していた。気温は10度を下回り肌寒い。マスク姿の人たちが足早にやって来た。除菌液を手指に吹きかけてもらって消毒した後、めいめいにバスに乗り込んでいく。通勤客限定の事前予約制といい、この日の乗客は12人だった。30歳から6
今日はあなたの身にもいつ降りかかるかわからない話をさせてもらう。 筆者は35歳の女性なのだが、つい最近初めて骨折した。 骨折したのは右足首。駅の階段で転んだ勢いで骨折し、運悪く脱臼もしてしまった。 救急車で運ばれ、ついた診断名は「右足関節脱臼骨折」 手術の後、約1ヶ月の入院になった。 ちなみに先生には「こういう靴で捻ったり骨折する人、本当に多いんだよね〜」と言われた。 こういう靴 私はもうこういう靴(プラットフォームサンダルって言われてるやつ)、一生履かないと心に決めた。 女性の皆さんには、もうそれはすごくお気をつけいただきたい。 そんでね、もう入院はいろいろと大変だった。その辺りは自分のブログに書いたので興味がある人は見て欲しい。 さて、そんな骨折バージンだった私も、骨を折ったことで初めて気づいたことが結構あった。 そこで、まだ骨折したことのない人に伝えておきたい「え、そうだったの!?」
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2030年度の北海道新幹線・新函館北斗―札幌間の延伸開業に向けて、JR北海道からの経営分離が確定している並行在来線区間の今後についての議論が北海道新幹線並行在来線対策協議会で続けられている。議論の焦点は新幹線開業に合わせて並行在来線区間となる函館―小樽間の動向だ。 貨物列車の運行がない長万部―小樽間のうちとくに長万部―余市間の区間においては、鉄道の廃止を前提とした議論が進められており、後志(しりべし)地方の小売事業者などからは「新幹線開業を契機に地域経済の活性化を期待したいが、このままでは後志地域を素通りされる結果となりかねない」と落胆の声が漏れ聞こえてくる。 経済効果の視点が欠落 並行在来線対策協議会で議論されていることの何が問題なのであろうか。それは、並行在来線を含めた地域資源を活用して地域の魅力を高めることにより地域経済の活性化を図ろうとする視点が欠落していることと、新幹線開業後の地
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JR西日本が今後の路線の在り方について沿線自治体に協議を求めている赤字ローカル線を巡り、国土交通省の上原淳鉄道局長が中国新聞のインタビューで「地元の了解がなければ廃線はできない」との考えを示した。JR西の完全民営化を前に国交省が告示した大臣指針を根拠に、廃線には首長などの了解が必要としている。 上原局長はインタビューで、JR西の完全民営化を控えた2001年に国交省が告示した大臣指針に言及。「国鉄改革の経緯を踏まえて路線の適切な維持に努め、廃止や見直しをしようとするときには関係自治体や利害関係人に十分に説明するという規定がある。この指針が現在も有効だ」とした。 その上で、知事や市長など沿線自治体の首長が了解していない場合については「選挙で選ばれた代表者がJRの説明に納得していないということは、説明責任を果たしていないと言われても仕方ない」と説明。首長など地元の了解を得ない限り廃線はできないと
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「鉄道だけ赤字はだめ」はおかしくないか 藻谷浩介さん、芸備線存続へ当事者意識を持つよう提言 庄原市で勉強会 存廃の岐路に立つJR芸備線への関心を高める勉強会「どうする どうなる芸備線」が19日夜、庄原市西城町の商業施設であった。地域振興に詳しい日本総合研究所主席研究員藻谷浩介さん(59)が講演し「路線を廃止してよかったという例はない。地域が消滅するイメージがつくられる」と強調。当事者意識を持って向き合うよう提言した。 備後庄原―備中神代間(広島県庄原市、岡山県新見市)を対象に、JR西日本と自治体による再構築協議会が近く始まるのを前に、市民グループ「芸備線魅力創造プロジェクト」と住民が共催。庄原、三次市や木次線沿線の島根県などの約80人が参加した。 藻谷さんは、道路や港湾などのインフラが公費で維持されているのに対し、「『鉄道だけが赤字はだめ』という議論はおかしい」と指摘。線路を自治体が維持管
「ピーチライナーのラケットがなくなる」――。2月下旬、本社に読者から電話が寄せられた。「ラケット?」と疑問を抱きつつ、愛知県小牧市東部の丘陵地・桃花台ニュータウンへ向かうと、答えはすぐ見つかった。 集合住宅が並ぶ一帯に、クレーンや重機が並び、高さ20メートルほどの巨大構造物の撤去工事が始まっていた。旧桃花台新交通(ピーチライナー)の終着駅の「ループ線」だ。 6本の橋脚が支えて楕円(だえん)を描き、確かにテニスラケットのように見える。 「ニュータウンの見晴らしも良くなっていい」と近所の男性(64)は言う。ニュータウンに住んで35年以上だが、ピーチライナーに乗ったのは2、3回だった、とふり返る。「名古屋に向かうにも、不便だったからね……」 〈高架軌道上を走るゴムタイヤの電車で、騒音と振動が少なく、都市と近郊をむすぶ未来志向の乗り物〉 1991年3月25日、本紙夕刊1面で開業が報じられたピーチラ
国内初の鉄道の線路を敷設するために築かれた東京の「高輪築堤跡」が、明治の文明開化を象徴する重要な遺構として、新たに国の史跡に指定されることになりました。 「高輪築堤跡」は明治5年、1872年に新橋ー横浜間で開業した国内初の鉄道の線路を敷設するために、東京湾の海上に盛り土をして築かれた堤です。 JR東日本が、高輪ゲートウェイ駅周辺の開発工事に伴って実施した発掘調査で見つかり、側面に石垣を積んだ創業当時の築堤や関連した遺構が良好に残っていることが判明しました。 文化庁の審議会は、明治の文明開化を象徴し、交通の近代化や土木技術などの歴史を知るうえで重要な遺構だとして、23日、国の史跡に追加指定するよう萩生田文部科学大臣に答申しました。 今後、すでに史跡に指定されている「旧新橋停車場跡」と一体的に保護されることになります。 「高輪築堤」は150年ほど前、日本で初めての鉄道が新橋と横浜の間で開業する
地方の赤字ローカル線が岐路を迎えている。昨夏、国土交通省の有識者会議「鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティの刷新に関する検討会」が存廃議論を促す提言を発表。「輸送密度1000人未満」の路線が協議入りの目安として示され、全国の地方で危機感が高まった。 この議論の中で、自らを「廃線処理投手」「鉄道おくりびと」と表現した有識者委員がいた。名古屋大学大学院環境学研究科の加藤博和教授だ。「地域公共交通再構築元年」(斉藤鉄夫国交相)とも位置付けられる2023年。変革の行方を加藤氏に聞いた。(聞き手:河合達郎、フリーライター) ※参考:国交省有識者会議が2022年7月に発表した提言概要(https://www.mlit.go.jp/tetudo/content/001492228.pdf) 議事録に載った異色のニックネーム ――国交省有識者会議が出した2022年7月の提言は、全国の地方で衝撃を持っ
JR西日本は、新型コロナの影響で鉄道の利用客が大きく落ち込み、今後も十分な利用の回復が見込めないとして、利用者の少ないローカル線は、廃止も含めて在り方を見直し、一層のコスト削減を図っていくと発表しました。 JR西日本の長谷川一明社長は18日の記者会見で、新型コロナによる鉄道利用者の減少が続き、一層のコスト削減を迫られる中、利用者が少ないローカル線は、廃止も含めて在り方を見直していく考えを示しました。 路線名には言及しませんでしたが、今後、地元の自治体と具体的な協議を進めたいとしています。 JR西日本は3年前に島根県などを走る三江線を廃止し、バスでの輸送に転換していて、長谷川社長は「新型コロナを経た利用状況ではローカル線の維持は難しい。関係自治体と一緒になって持続可能な地域交通を実現できるよう取り組んでいきたい」と述べました。 また、再来年度の新卒採用を大幅に縮小するほか、ことしの秋か来年の
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Published 2023/03/19 09:02 (JST) Updated 2023/03/19 19:25 (JST) 「100円の収入を得るために3,858円掛かる」JR芸備線 今、利用者の激減などで、全国各地のローカル線は多くが赤字に苦しんでいます。 岡山県北・新見市と広島市を結ぶ、「JR芸備線」もその1つです。岡山県内を走る区間では「100円の収入を得るために3,858円もかかっている」というのです。 「廃線も視野に入れたいJR」と「地域の足を守りたい自治体」との間で、議論は平行線をたどっています。厳しい採算性の実態は、どういうものなのか?新見から3駅先、特に利用が少なくなっているという「坂根駅」の一日を追いました。 芸備線・坂根駅に丸一日張り付いてみたら… 午前5時46分、新見駅に向かう始発列車が坂根駅にやってきました。「1両編成のワンマン列車」に乗り降りする乗客はいません
JR芸備線の路線の存続やバスへの転換などを話し合う再構築協議会の初会合が26日開かれたことについて、湯崎知事は「あらゆる取り組みを展開して芸備線の可能性を追求したい」と述べるとともに、JR西日本にも路線の維持に向け最大限努力するよう求めました。 国をはじめ広島県や岡山県、芸備線沿線の4つの市、それにJR西日本などが参加し、JR芸備線の存続やバスへの転換などを話し合う再構築協議会の会合が全国で初めて広島市で開かれました。 これに関して、湯崎知事は定例記者会見で、中山間地域の公共交通の経営状況の悪化は支援する自治体にとっても大きな負担になっていると指摘しました。 その上で、「今後の持続可能性を移動実態データなどを活用して把握し、利便性の向上や潜在需要の掘り起こしなど、あらゆる取り組みを展開して芸備線の可能性を追求したい」と述べました。 また、湯崎知事は「JR西日本にも利便性向上に向けた取り組み
運転席の真後ろの席に座っていた男子高校生が亡くなったのは、1年前の10月28日である。横浜市のJR桜木町駅近くの交差点付近で衝突事故を起こした路線バスに乗っていた。16歳、死因は脳挫傷。一緒に乗っていた母親も全治約1年の重傷だった。被告の運転手を裁く刑事裁判で、母親は「息子が生きるはずだった年月と同じくらい、被告人には刑務所に入っていてほしい」と訴えた。その被告は「神経反射性失神」であり、運転中に意識を失っていたことも公判では明らかになっている。業務の過酷さが指摘される路線バス運転手。その健康管理を担うはずの会社側は、この疾病を把握し、配慮していたのだろうか。(文・写真:本間誠也/Yahoo!ニュース 特集編集部)
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