ガソリン価格高騰で、農畜産物を運ぶトラック業界が悲鳴を上げている。レギュラーガソリンの全国平均は1リットル160円を突破、その後も下がらない。軽油価格も上昇、前年に比べて10円も高い水準だ。農畜産物の長距離輸送を請け負う流通業者は「農家や産地に価格転嫁することは難しい」と声を上げ、国に燃料高騰対策への緊急支援を求めている。 ・緊急支援国に要請を 酪農やテンサイの産地、北海道十勝地方の大樹町。(株)大樹貨物の熊代靖広統括部長は、過去5年の燃料代の推移を示す表を見詰め、ため息をついた。 「もういよいよ、限界だ。企業努力ではどうにもならない」 JA大樹町が出資する同社は、肥料や生乳、テンサイ、芋といった農産物の輸送の他、燃料ローリー、スクールバスなどを運営する。大型トラックやミルクローリーなど45台を持つ。毎日酪農家から生乳を集荷し、テンサイの収穫が本格化する10〜12月は100キロ離れ