深刻な「電力不足」 中国は、10月1日の建国72周年の国慶節(建国記念日)から7連休に入っている。 この連休は、14億中国人にとって、冬の春節(旧正月)と並ぶ「快楽暇期」で、全国の観光名所やレジャー施設は大賑わいを見せる。特に今年は、共産党政権が「紅色旅遊」(共産党の革命拠点などの観光旅行)を奨励していて、CCTV(中国中央広播電視総台)のニュースは連日、「紅色旅遊に出かけて幸福な人民たちの様子」を伝えている。 ところが実際には、「異変」が起こっている。それは、新型コロナウイルスのせいではない。「電力不足」のせいである。 例えば、首都・北京では、連休2日目の10月2日、首都精神文明建設委員会弁公室、北京市都市管理委員会、北京市エネルギー節約環境保護センターが連名で、「全市エネルギー節約・電力節約に関する提議書」を公布した。それは6項目からなる要請で、全文は以下の通りだ。 各機関、企事業所、