2019年3月2日 田中 宇 2月末にベトナムのハノイで行われた北朝鮮核問題をめぐる2度目の米朝首脳会談は、2日目の後半の昼食会や会議や調印式がキャンセルされ、何の合意も結ばないまま破談して終わった。破談は「北がもっと譲歩すると勘違いしていたトランプの失敗」と報じられる一方、米国の議会・政界は、北敵視・冷戦構造の維持を渇望する軍産複合体を中心に、超党派で「北に譲歩しなかったトランプ」を称賛した。トランプと金正恩は、ハノイ会談で、北の核関連施設(の一部)廃棄・核実験恒久停止の約束などと、北への制裁(の一部)解除とのバーターによる、和解的な(もしくは朝鮮戦争の終戦の)合意の締結をやろうとしたが、最後のバーター交渉が破談して失敗に終わった、というのが報じられている筋書きだ。米朝首脳は2人とも合意締結を本気で望んだがうまくいかなかったと報じられている。 (Understanding What Ha