2021年度の公的年金の支給額が0.1%程度の引き下げの見通しとなった。物価や賃金が伸び悩んでいるためで、引き下げは4年ぶり。年金額を抑える「マクロ経済スライド」は発動されない。厚生労働省が近く公表する。 年金額は毎年度、物価と賃金の変動率に応じて見直される。総務省が22日に公表する20年の消費者物価指数(生鮮食品を含む)は、プラスマイナスゼロ程度となる見通しで、物価の影響を除いた賃金変動率は…
2021年度の公的年金の支給額が0.1%程度の引き下げの見通しとなった。物価や賃金が伸び悩んでいるためで、引き下げは4年ぶり。年金額を抑える「マクロ経済スライド」は発動されない。厚生労働省が近く公表する。 年金額は毎年度、物価と賃金の変動率に応じて見直される。総務省が22日に公表する20年の消費者物価指数(生鮮食品を含む)は、プラスマイナスゼロ程度となる見通しで、物価の影響を除いた賃金変動率は…
厚生労働省は2日、2018年の国民生活基礎調査の結果を発表した。年金や恩給をもらっている高齢者世帯について、これらの収入が総所得の100%を占めると答えた割合は51.1%と約半数だった。恩給の受給者はごく限られるため、収入源が年金のみの高齢者世帯が相当数を占めるとみられる。 17年の割合は52.2%。過去増減はあるが、13年の57.8%から微減傾向が続いている。働く高齢者が増えたことが影響しているとみられる。 老後の資金をめぐっては、公的年金以外に2000万円の蓄えが必要と指摘した金融庁報告書が注目を集めている。老後への不安が広がる中、高齢者世帯の多くが年金を支えに生活費を確保している実態が改めて浮き彫りとなった。 高齢者世帯は65歳以上の人のみ、もしくはそこに18歳未満の未婚者が加わった世帯を指す。高齢者世帯全体の平均所得は334万9000円。所得に占める内訳を見ると、年金・恩給が61.
年金、2年連続で抑制の公算 物価上昇を下回る改定 2019年11月24日14時34分 毎年度実施する年金額の改定で、支給額を抑える「マクロ経済スライド」が2019年度に続き20年度も発動される公算が大きくなった。発動の条件となる今年1年間の物価などがある程度上昇する見通しとなったため。高齢者にとって、今年度と比べた支給額は横ばいか増加となるが、増えたとしても物価や賃金の上昇ほどは伸びず、実質的に目減りする。厚生労働省は来年1月に20年度の改定額を発表する。 年金水準2割弱目減り=現役収入比50%も成長頼み-28年後・財政検証 年金は物価や賃金の変化に応じた改定が基本だが、少子高齢化でも制度を維持するためにマクロ経済スライドが導入されている。物価や賃金の伸び率から、保険料を納める現役世代の減少などを踏まえた「調整率」を差し引いて、年金額が決まる。 ただ、物価や賃金が伸びないデフレ下では発動し
安倍政権は「人生100年時代」を掲げ、やたらと「高齢者の雇用」を強調する。美名の下、そこには年金の支給を減らしたい魂胆が透けて見える。ただ、年金の改悪は分からないように、ジワジワ進められていて、国民の将来不安はぼんやりしている。今年は、「年金改悪元年」ともいわれる。この先、公的年金は当てにできるのか――。多くのメディアで「年金博士」として活躍しているこの人にズバリ聞いた。 ■わざと分かりにくい制度にして真実を知らせず ――昨年から今年にかけ、「年金」はターニングイヤーだそうですね。 昨年から年金の“目減り”が実施されました。マクロ経済スライドです。大ざっぱには毎年約1%ずつ年金が減額されていくと理解しておけばいい。物価の伸びより、年金の伸びを小さくするという制度です。物価が2%上がっても、年金は調整率0・9%を引いた1・1%の引き上げにとどまる。これは怖いんですよ。一見、年金額自体は1・1
厚生労働省は厚生年金に加入するパート労働者の適用対象を拡大する。本人の月収要件を8.8万円以上から6.8万円以上に引き下げるなど加入者を最大で200万人増やす案を軸に検討する。国民年金に限られるパート労働者の老後への備えが手厚くなる。勤め先企業は保険料を折半負担することになるが、人手不足でパートの処遇改善の動きが広がる中、厚労省は議論を進めやすい環境だと判断した。9月にも社会保障審議会(厚労相
地方公務員の遺族補償年金の受給に男女差があるのは法の下の平等を定めた憲法に違反するとして、教師だった妻を亡くした夫が訴えた裁判は憲法に違反しないとする2審の判決が、最高裁判所で確定する見通しになりました。 大阪・堺市の男性は、19年前に中学校の教師だった妻を亡くしましたが、当時、男性は51歳だったため遺族補償年金の支給が認められず、「法の下の平等を定めた憲法に違反する」と訴えていました。 1審の大阪地方裁判所は「男女の差別的な扱いに合理性はなく憲法に違反する」とした初めての判断を示しました。 しかし2審の大阪高等裁判所は「男女の賃金などには差があり、夫を亡くした場合、妻が1人で生計を維持できなくなる可能性は高いが、逆の可能性は著しく低い。性別による区別を設けたことが合理性を欠くとはいえない」として1審とは逆に憲法には違反しないと判断し男性の訴えを退けていました。 これについて最高裁判所第3
厚生労働省は28日、自営業者や非正規社員らが加入する国民健康保険(国保)は2015年度に2843億円の赤字だったと発表した。前年に比べ赤字額が243億円減った。財政支援で1700億円の公費が入り最終赤字は改善したが、高齢化や高額薬による医療費の増額に追い付かない。国保財政はなお厳しく、制度の抜本改革を求める声がくすぶりそうだ。国保は健康保険の一つで市町村が運営。設立当初は自営業者や農林水産業者
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