IT大手ヤフーと、その子会社であるオフィス用品販売会社アスクルの対立が深まっている。ヤフー側は岩田彰一郎社長の再任反対を表明、アスクル側はそれに対抗し、2019年7月18日に社長自ら記者会見まで開いた。単なる親子関係であればただの”内部対立”だが、今回は公的な性質を持つ。なぜなら、アスクルは東証一部に上場する上場企業でもあるからだ。 親会社と子会社の両方が上場している状態のことを親子上場という。日本では当たり前に見られる上場形態で、例えば日本を代表する企業であるトヨタ自動車はトラック製造の日野自動車を筆頭に3社の上場子会社を抱えている。18年冬に上場した通信大手ソフトバンク(親会社はソフトバンクグループ)も親子上場だ。 ただ、最近では徐々に数を減らしつつある。東京証券取引所の統計によれば、12年末時点では上場企業の9.5%が親子上場だったが、18年末には8.7%まで減っている。直近でも、オ