「キムさん、中国から墓石を輸入して日本でお墓屋をやりませんか?」 これは少し前、四川省に住む友人が私に持ち掛けてきたお墓ビジネスにまつわる話である。なるほど、日本では50万円や100万円や何百万円で売られている墓石が、中国ではその1/10以下ぐらいで手に入るらしい。南方には質の高い大理石も多く、これを格安で輸入してお墓ビジネスに参入しようではないか、という誘いだ。 実はお墓ビジネスを持ち掛けられたのはこれが初めてではない。本業の投資ビジネスでも数年前、某外資系の投資ファンドが日本のお葬式屋さんを買収して、アッドオンインベストメント(小さな会社を次々と買って大きな会社をつくること)をやらないかという話が回ってきたことがある。 確かに最近は適正価格の葬儀が増えたとはいえ、いまだに不透明な価格設定で何百万円とられることも少なくない。また“冠婚葬祭ではケチれない”という心理と“金持ちの、とにかく最