日本を覆う「正解主義」と「エセ平等」の呪縛から脱却せよ――藤原和博・東京学芸大学客員教授(1) - 11/06/30 | 12:05 ――世界で通用する人材をつくるために、教育をどう変えるべきでしょうか。 まずは日本全体を覆っている「正解主義」の呪縛を解かないことには話にならない。 日本の高度成長期には、正解を見つけるのは簡単だった。だからこそ、物事を正確に早くこなす「情報処理力」が尊ばれたし、戦後の教育も社会のニーズにぴったり合っていた。 でも日本は、1998年頃から成熟社会に突入している。社会では核家族化や高齢化が進み、経済でも、自動車の販売やスーパーの消費が下がり始めた。社会全体のエネルギーレベルが下がると同時に、物事が複雑化し変化が激しくなっている。 ■成熟社会で求められるのは、「情報編集力」 成長社会は「みんな一緒」の社会であったのに対して、成熟社会では「一人ひとりばらば