前回述べたように「電子書籍」はそれ自体すごく楽しいので、私も多くの人に勧めたいという気持ちはある。とはいうものの冷静に考えてみると、残念ながら現状の日本の「電子書籍」サービスは、まだまだ万人に手放しで勧められるような代物ではないというのが正直なところ。 さまざまな「電子書籍」サービスが乱立し、どこで何が買えて、何ができるのか(あるいは、できないのか)、日々追いかけていても全容を把握するのはなかなか難しい……というのが実情。どこもサービスのあり方を手探りで模索しながら日々改善している過渡期にあり、読者が望んでいることからすると、あちらを立てればこちらが立たずだったり、帯に短したすきに長しだったりと、どこか1つで話を簡単に済ませられるような状況では決してない。 どこでどんな本が買えるかという基本的なことですら、読者自らが手間を掛けて検索、情報収集しなければならないし、サービスごとにビューワ