代表的ながん専門病院、がん研有明病院には、抗がん剤で髪の毛が抜けた患者さんらを、職員やボランティアがサポートする「帽子クラブ」がある。代表の宇津木久仁子・婦人科副部長が2013年 2月22日、東京で開かれた医療ジャーナリスト懇話会で、そのユニークな活動ぶりを報告した。 ボランティアが協力 抗がん剤で治療中の患者さんは髪の毛や眉毛が無くなるが、とくに女性はそのことになかなか耐えられず、見舞客も嫌がるなど、すべてに消極的になりやすい。1998年、宇津木さんは、同病院の 1人の患者さんが、友人が作ってくれた手作りのかわいい帽子をパジャマの色に合わせて毎日取り替え、おしゃれを楽しんでいるのを知って感動した。 重要な患者ケアと考えた宇津木さんは早速、看護師を誘い、希望する患者さんにタオルなどを材料にした帽子作りを勧めたり、教えたりした。患者さんの評判がよかったことから、「あなたらしく過ごすために」を