どの企業も、程度の差こそあれ、自然に依存しています。自然は、木材や水などの貴重な資源を企業にもたらします。自然がもたらす恵みは「生態系サービス」と呼ばれ、湿地による洪水緩和などの防災・減災や、森林による大気中汚染物質除去などの浄化をはじめ、多岐にわたります。また、自然は、作物栽培に適した肥沃な土壌や花粉媒介を担う昆虫を育むなど、さまざまな形で生産活動を支えています。実際、経済活動と自然生態系のつながりを調べたところ、世界のGDP総額の55%(約58兆米ドル相当)は、中程度または高度に自然に依存して生み出されていることが分かりました1。 気候変動に対して大きな懸念が示されている中、次なる事態に思いを巡らせても不思議ではありません。自然への依存によって、企業はそれ相応のリスクにさらされます。実際、工場で火災が発生するリスクがあるのと同様に、森林でも火災は発生します。また、自然界に及ぼす害につい
![自然関連リスクの管理:正しく把握し、適切な行動につなげるために](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/b45383e088977dff8b8c197daaaed97f78892ccf/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.pwc.com%2Fgx%2Fen%2Fstrategy-and-business%2Fcontent%2Fs%2Bb_thumbnail_Centre_Nature_Positive_Business_02.jpg)