2001年にアフガニスタンの当時の支配勢力タリバンによって破壊されたバーミヤン石仏について、日本が破壊防止のため、解体などによる保存策の提案をタリバンに行っていたことが、当時の駐パキスタン・アフガン大使の回想録から明らかになった。 回顧録によると、タリバンがバーミヤン石仏を破壊しようとしていた01年、日本は破壊をやめさせようと最も熱心に働きかけてきた国だった。スリランカの僧侶らを伴ってザイーフ氏を訪れた日本の公式代表団は、石仏を解体して海外に移送し再度組み立てる案や、石仏の頭からつま先まですっかり隠してその存在を視認できないようにするなどの保存策を提案したという。 代表団は、アフガニスタン人は仏教徒の先祖にあたり、仏教遺産を守る責任があると説いたが、ザイーフ氏はアフガン人にとって仏教は「空虚な宗教」だと返答。「われわれを先祖と見なし従ってきたのなら、われわれがイスラム教という真の宗教を見つ