【台北=山本勲】台湾史上最大の台風災害を機に、米中の救援・復興支援が本格化している。米国が1979年の米台断交以来初の軍用機による救援に踏み切った16日、中国も遅れまいとばかりに軍用ヘリコプター派遣を含む全面支援の意向を表明した。台湾の将来をめぐる米中の勢力争いを反映した動きといえるが、10年前の台湾中部大地震で先行した日本の出遅れが目立つのが気がかりだ。 「ウエルカム・トゥ・タイワン 米軍が支援にやってきた」(台湾紙「蘋果日報」)。17日の台湾各紙は一斉に1面トップで米軍輸送機C130の到来を大々的に報じた。 同機は16日午後3時(日本時間同4時)前、沖縄県米軍普天間飛行場から台南の台湾空軍基地に防水用プラスチックシートなどの救援物資を携え到着。40分前後の積み降ろし作業の後、帰還した。 米国は99年9月21日の台湾中部大地震の際に民用機による支援を行ったことがある。しかし軍用機を使った