紹介 台湾の歴史の襞に埋もれた家族の物語 日本統治期以降の台湾で、大きな時代のうねりに翻弄されながら生き抜いた家族の物語を、ストーリーテリングの名手が情感をこめて紡ぎだす。一九七二年生まれの著者は数々の文学賞を受賞し、ノーベル賞作家の莫言に文才を賞賛された実力派。初の邦訳となる本書は、代表作に最新作を加えたオリジナル編集による〝ベスト版〟短篇小説集である。収録作品のほとんどは、著者の故郷、台湾・苗栗県が舞台になっている。 「神秘列車」政治犯だった祖父が乗った〝神秘列車〟を探して少年は旅に出た。国民党による白色テロで離ればなれになった祖父と祖母の秘められた物語とは。 「伯公、妾を娶る」夜遊びをする土地の神様〝伯公〟を落ち着かせようと、村長たちは大陸から妾を娶るが……。グローバル化の波が押し寄せたことによる村人の変化や戸惑いをコミカルに描く。 「葬儀でのお話」祖父母、母の死を契機によみがえる、
![神秘列車 甘耀明(著/文) - 白水社](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/264b7e3bcd0457147b4442566ca226ca303ddcda/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimg.hanmoto.com%2Fbd%2Fimg%2F9784560090404_600.jpg%3Flastupdated%3D2015-08-13T15%253A43%253A20%252B09%253A00)