中国海洋石油総公司(CNOOC)が設置した大型掘削設備「海洋石油(HD) 981」の周りで続く、中国海警局とベトナム海洋警察の衝突には、終わりが見えない。 5月10日、11日にミャンマーで開催されたASEAN首脳会議でも、ズン・ベトナム首相は「ベトナムは極力自制し、あらゆる善意を示し、すべての対話チャネル、関係を用いて抗議し、プラットフォームや武装船、軍艦の即時撤退を求めているが、現在に至るまで中国はベトナムの正当な要求に応じないばかりか、ますます危険で深刻な違反行為を加速させている」と切々と訴えている。 このままでは、CNOOCが示した試掘の期限である8月15日までは、現在の中越危機が継続することになるだろう。 こうした衝突が続いている間にも、中国は自らが実効支配する南沙諸島のジョンソン南礁に何らかの構築物を造成するために、今年初頭から大量の土砂などを運び込んでいることまでが、フィリピン