現在九州電力が擁する川内原子力発電所は国内にある他の原発に先駆けて再稼働できるよう着々と進行中だが、ここにきて近隣の噴火のリスクを問う声が上がっているという。しかしそれはたびたび噴煙を上げる桜島ではなく、鹿児島湾と桜島を囲む姶良カルデラが噴火したらという途方もない話である(ロイター)。 ご存じのとおり日本は世界有数の火山列島であるが、日本付近で一番最近に起きたカルデラ噴火はおよそ7300年前に現在の薩摩半島から南に 40km のところにある鬼界カルデラ(海底カルデラ)で起きたアカホヤ噴火。この噴火による火山灰(鬼界アカホヤ火山灰)は種子島で20~40cm、はるか遠くの琵琶湖でも 3 ~ 5 cm の地層として確認できるほど広範囲に降り積もり、周辺の屋久島や薩摩半島や大隅半島の南部一帯にも海上を数十キロ流走した幸屋火砕流が押し寄せた。また噴火の前後には南九州に強い地震があったともいわれている