2015年時点での国内自動車メーカーのグローバル戦略は、乱暴に分けて2つある。1つはこれまでクルマに乗らなかった新規マーケットを開拓し、拡大していく戦略。もう1つは既にクルマを使っている人たちに新しい付加価値をもたらす商品で買い替えを促す戦略だ。 世界で1000万台を売りさばくグローバルトッププレイヤーの一角、トヨタは、それらを両面展開しているのだが、トヨタ以外のメーカーはそんな二正面作戦を展開する体力がない。それ故に、原則的にはどちらか一方にならざるを得ない。 100万円以下のBセグメントが必要な理由 前者の戦略によって新規自動車ユーザーの開拓を企図するとき、最重要ターゲットになるのはインドとASEAN諸国だろう。インドは人口12億人。既にモータリゼーションの黎明期を迎えている。販売台数ベースで300万台の市場だが、まだまだ成長が始まったばかり。中国の人口が14億人で、マーケットが230
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