内航海運は日本の物流を支える重要な基盤だが、船員と船舶の高齢化が進んでおり、この状況を放置すれば物流不全は不可避だ。海上技術安全研究所(海技研)の第24回講演会では、内航海運が抱える問題の解決策として海技研が取り組んでいる研究に関する進展状況が紹介された。 海上技術安全研究所(以下、海技研)は2024年12月6日、「内航海運の課題解決に向けた技術開発」と題する第24回講演会を開催した。この講演会では、内航海運が抱える問題の解決策として海技研が取り組んでいる研究テーマから、船員の労働負荷を軽減するための運航支援技術や自動化技術、環境負荷軽減のために取り組んでいる代替燃料利用技術の研究に関する進展状況が紹介された。 海技研は海事海洋技術の中核的研究機関 研究内容を紹介する前に、多くのMONOist読者にとって耳慣れない組織であろう海技研について説明しておこう。 海技研は国土交通省の前身である戦
