アメリカの食品事故と最近の食品安全対策 平成21年12月 アメリカの食中毒の状況 食中毒患者数 アメリカの食中毒(food born illness)の発生状況は、毎年患者が7、600万人で、そのうち入院患者が約32万人、死者が約5、000人もいると公式に発表されている。日本の食中毒患者数約24、000人、死者4人(厚労省食中毒統計 98年)と比較して信じられないほど多い食中毒の発生である。 このアメリカの食中毒の患者数は、CDC(Center for Disease Control and Prevention)が主として1992年から1997年までの各種資料をもとに推計を行ったものである。以前は、食中毒患者が600万から8,100万人で、死者が9,000人と推計されていたものを、より正確に推計するため算出されたものである。その推計の概要は次のとおりである。 表1 病原菌が特定