栃木県足利市で一九九〇年に女児=当時(4つ)=が殺害された足利事件で、無期懲役が確定後に釈放された菅家利和さん(63)の再審第二回公判は二十四日午後も宇都宮地裁で続き、佐藤正信裁判長は菅家さんの取り調べ内容を録音したテープを証拠採用し、法廷で再生することを決めた。取り調べを担当した森川大司元検事の証人尋問も決定。地裁が弁護団の要請を受け入れて冤罪(えんざい)の原因究明に前向きに取り組む姿勢を示した形だ。判決期日は来年三月二十六日に指定した。 この日午後の公判では、弁護側証人としてDNA型再鑑定人の本田克也筑波大教授が出廷し、有罪の証拠となった警察庁科学警察研究所(科警研)のDNA型鑑定に言及。