スリランカ政府高官は26日、中国と債務借り換えに関する協議を開始したことを明らかにした。写真は4月20日、コロンボで撮影(2022年 ロイター/Dinuka Liyanawatte)
スリランカ、内閣が大統領の権限縮小を承認-政権維持狙い憲法改正へ Anusha Ondaatjie、Asantha Sirimanne スリランカの内閣は大統領の権限を縮小する憲法改正案を承認した。ラジャパクサ家が政治的実権を握るスリランカはアジア最悪のインフレや食料・燃料不足に見舞われており、抗議活動が頻発。デモ参加者は大統領と首相の辞任を求める一方で、大統領に強大な権限を付与した第20次憲法改正の撤回を要求していた。 内閣が承認したのは憲法に「必要な変更」を加えるとのマヒンダ・ラジャパクサ首相の提案。政府のロハン・ウェリビタ報道官が25日の声明で発表したが、具体的な変更内容には触れなかった。同首相はゴタバヤ・ラジャパクサ大統領の実兄。
4月23日、国際通貨基金(IMF)は、経済危機に陥っているスリランカの融資要請について「実りあるテクニカルな協議」を行ったと発表した。世界銀行は同国への緊急支援策を用意していると表明した。コロンボで19日撮影(2022年 ロイター/Navesh Chitrakar) [ワシントン 23日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は23日、経済危機に陥っているスリランカの融資要請について「実りあるテクニカルな協議」を行ったと発表した。また、世界銀行は同国への緊急支援策を用意していると表明した。
経済危機で国際通貨基金(IMF)に支援を要請したスリランカのサブリ財務相は20日、同国の優先課題は債務再編だとした上で、そのためのアドバイザー指名に3週間近くかかる可能性があるとの認識を示した。 サブリ財務相は米首都ワシントンでブルームバーグテレビジョンのインタビューに応じ、15-20日以内の財務および法務アドバイザー選定を目指すと述べた。同相は緊急支援を求め、IMFと世界銀行の春季会合が開かれている同地を他の当局者と訪れている。 食料や燃料などが不足し外貨準備も急減したスリランカは今年、最大40億ドル(約5130億円)の支援を求めている。うち、約5億ドルは緊急支援としてアジア開発銀行および世銀から向こう6カ月以内に得られる見通しだとサブリ財務相は話した。 同相はまた、「幾つか」の債権者から連絡があり、米国と日本、インド、中国などの当局者とさらなる協議を計画しているとも語った。「まだ初期段
経済危機に直面するスリランカは、国際通貨基金(IMF)に要請した包括的な支援を受けるには半年ほどかかる可能性があることから、複数の国に2国間の信用枠供与を求めている。 スリランカのピーリス外相は20日、コロンボで記者会見し、インドは「考えられる全ての支援」を提供していると述べ、21日に中国大使と会談することも明らかにした。スリランカは日本やオマーン、カタール、湾岸協力会議(GCC)諸国にも支援を求めている。 同外相は緊急融資を巡るIMFとの協議について、順調に進んでおり迅速な支援が受けられると期待しているが、完全な支援には6カ月ほど要するとして、「つなぎ融資を模索する必要がある」と説明した。 スリランカ、IMFに緊急融資を正式要請-深刻な経済危機に直面
格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは18日、スリランカの格付けを「Ca」と、従来の「Caa2」から引き下げたと発表した。同国が一部対外債務の支払いを停止する方針を示したことを受け、「相次ぐデフォルト(債務不履行)」に向かっていると警告した。 スリランカ、一部対外債務の支払い停止-債務再編を目指す 最初のデフォルトはかなり早期に生じる可能性がある。18日はスリランカ債の約7800万ドル(約100億円)相当の利払い期限だったが、同国政府は先週、一部対外債務の支払いを停止すると発表していた。これを受け、格付け各社は既にジャンク(投資不適格)級のスリランカの格付けをさらに引き下げた。
スリランカは国際通貨基金(IMF)に対し緊急融資を正式に要請した。同国では経済危機の悪化に伴い、政治の混乱も深刻化しつつある。 スリランカ財務相、最大40億ドルの供与必要-18日にIMFと協議開始 米ワシントンでIMFとの協議を18日に始めたアリ・サブリ財務相は、食料や燃料、医薬品の不足に対応できるよう早急な金融支援を求めている。 スリランカ政府は19日の声明で、財務省がIMFに緊急融資制度の一つであるラピッド・ファイナンシング・インストルメント(RFI)の活用を要請したと明らかにした。同国の状況はRFIが通常適用される基準を満たしていないが、IMFからは要請を検討するとの連絡を受けていたという。 関連記事:
スリランカの最大野党、統一人民戦線(SJB)のサジット・プレマダサ党首は、同国が「かなりの緊縮財政」の期間を経ることになると警告した。同党首はラジャパクサ大統領一族を権力の座から降ろし憲法改正を実現するため議会で支持集めを進めている。 プレマダサ氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「ここ数年の不合理な行為の結果が跳ね返ってきており、たとえ複数であっても苦い薬を飲まざるを得ない」とし、「われわれは今、報いを受け入れなければならない。経済立て直しとその他全てのことは費用と利益を伴う」と語った。
2022年3月31日、スリランカの最大都市コロンボ郊外のミリハーナにあるゴタバヤ・ラージャパクサ大統領私邸付近で、デモ参加者と警察が衝突し(ミリハーナ事件)、翌日非常事態宣言・夜間外出禁止令が発令された。政府は抗議行動の拡大を阻止しようとソーシャルメディアをブロックしたが、その後も全国で反政府デモが多発し、4月4日には首相以外の全閣僚が辞任するに至った。それを受けて大統領は「全政党による暫定政府を作り、問題解決にあたるので全政党は協力すべき」と主張したが、事態は収まっていない。 今回の抗議デモの原因が経済危機にあることは間違いないだろう。一部ではその要因を中国による「債務の罠」に求める報道もあるが(森 2022)、それは問題の本質ではない。国際ソブリン債の返済問題、大幅な物価の上昇、新型コロナウイルス感染症拡大の影響、外貨や燃料不足による停電など、独立以来の経済危機に生活苦を強いられた都市
スリランカ政府は一部対外債務についての支払いを停止し、債務再編を目指す方針を明らかにした。同国は外貨準備減少に見舞われている。 同国財務省は12日の声明で、債券保有者と二国間債権者および機関投資家に対する支払いを一時的に停止すると発表。財政の一段の悪化を食い止める最後の手段と位置付けた。国際通貨基金(IMF)との協議を急いで進めるとも説明し、経済への打撃が大きいハードデフォルト(債務不履行)を回避したい意向も明らかにした。 同国中央銀行のウィーラシンハ新総裁は会見で、債権者との協議を目指していると述べ、デフォルトの可能性を警告した。 ブルームバーグ集計データによると、スリランカ政府は今月18日、2023年償還債で3600万ドル(約45億円)相当と28年償還債で4220万ドルの利払い期限をそれぞれ迎える。また、10億ドル相当の国債は7月25日が満期。 この日の発表を受け、大統領と首相を務める
A protest against the surge in prices and shortage of fuel and other essential commodities near the parliament building in Colombo Photographer: ISHARA S. KODIKARA/AFP スリランカのラジャパクサ大統領は、今月1日に発令したばかりの非常事態宣言を撤回した。政治危機の深刻化を受け、外貨不足に伴う経済混乱で不可欠となっている国際通貨基金(IMF)からの融資を巡る合意にも不透明感が増している。 5日遅くの臨時官報によると、非常事態宣言は同日午前0時に撤回。非常事態宣言はラジャパクサ大統領に、抗議デモ参加者の拘束や財産の差し押さえなど幅広い権限を付与するものだが、同大統領の辞任を求める声が立法府で広がっている。
スリランカの危機が世界中に強烈なメッセージを送っている。生活に欠かせない食品や燃料の不足に業を煮やした人々は街頭で抗議活動を行い、マヒンダ・ラジャパクサ内閣では複数の閣僚が3日に辞任を表明。おそらく約440億ドルに上る対外債務の再編も加速するだろう。写真は抗議活動を行う人。3月31日にコロンボで撮影(2022年 ロイター/Dinuka Liyanawatte) [ムンバイ 4日 ロイター BREAKINGVIEWS] - スリランカの危機が世界中に強烈なメッセージを送っている。生活に欠かせない食品や燃料の不足に業を煮やした人々は街頭で抗議活動を行い、マヒンダ・ラジャパクサ内閣では複数の閣僚が3日に辞任を表明。おそらく約440億ドルに上る対外債務の再編も加速するだろう。 現在の危機は、長年にわたる政権運営の失敗が導いた結果でもある。しかしインフレが瞬く間に社会を混乱させた様子は、欧州からアジ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く