フアン被告､380年禁錮刑も－20兆円ポジション破綻の惨状明らかに
2021年３月23日のことだ。ビル・フアン被告が最高経営責任者（ＣＥＯ）を務めるファミリーオフィス、アルケゴス・キャピタル・マネジメントの内部は、パニックに陥り始めていた。 27日公開された起訴状によれば、「これらの取引の支払いを今日中にできるだろうか。どうしたらいいか分からない」と次席が話したという。 フアン被告がひそかに積み上げた1600億ドル（現在の為替レートで約20兆円）相当という驚くべき株式ポジションが、一気に破綻しようとしていた。ウォール街は何が起きようとしているか全く分かっていなかった。 アルケゴスのポジション破綻は、野村ホールディングスやクレディ・スイス・グループ、モルガン・スタンレーに多額の損失を生じさせ、グローバル金融に衝撃を与えた。
アルケゴス創業者を詐欺罪で起訴、トレーディング失敗で巨額損失
詐欺などの罪で起訴された米アルケゴス・キャピタル・マネジメント創業者のビル・フアン被告は27日にニューヨークの連邦地裁に出廷し、無罪を主張した。この日の朝に逮捕された同被告は１億ドル（約128億円）を納めることで保釈される。 フアン被告（57）のファミリーオフィス、アルケゴスはトレーディングの失敗で巨額の損失を出した。同社のパトリック・ハリガン最高財務責任者（ＣＦＯ、45）も詐欺罪などで起訴された。ハリガン被告も無罪を主張した。 フアン、ハリガン両被告は同日中に保釈され、５月19日にマンハッタンの連邦地裁に再び出廷する。
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