遠のく「一つの米国」 コロナ、物価高で戦略狂う―動かぬ議会壁に・米政権1年 2022年01月20日08時43分 米国メリーランド州ボルチモアを訪れ、労働者と話すバイデン米大統領(左)=2021年11月10日(AFP時事) 【ワシントン時事】バイデン米大統領(79)は20日、就任1年を迎える。トランプ前政権下で顕在化した社会の分断は癒えず、中産階級の再生で強さを取り戻す戦略は思うように進んでいない。新型コロナウイルスの猛威や物価高に直面し、支持率は低下。与党優位で頼みのはずの議会も政策実現の壁となり、「一つの米国」へと導く理想は遠のいている。 続く「トランプ」との戦い 政治不信に苦しむバイデン氏―米政権1年 バイデン氏の執務室には、民主党の象徴的人物、フランクリン・ルーズベルト元大統領の肖像画が飾られている。しばしばその名前に言及し、1930年代の大恐慌時、巨額の公共投資で経済を底上げした「