文部科学省の2016(平成28)年度「学校図書館の現状に関する調査」の結果によると、同省が定めた蔵書数の基準を満たしている公立学校の割合は、小学校が66.4%、中学校が55.3%にとどまっています。次期学習指導要領では、アクティブ・ラーニング(AL)などで調べ学習が重視されるなど、学校図書館(図書室)の役割を期待されていますが、蔵書の整備が追い付かない地方自治体が少なくないようです。 蔵書の整備費は措置されているけれど… 公立小中学校の図書館・図書室の蔵書数は、文科省の「学校図書館図書標準」により、学校規模に応じて蔵書数が決まっています。たとえば小学校は、全体で18学級規模の場合、蔵書は1万360冊をそろえることとされています。 ところが、調査結果を見ると、全国の公立小中学校のうち、図書標準が規定した蔵書数をそろえているのは、小学校が66.4%、中学校が55.3%にすぎませんでした。前回の