カモシカが捕獲されたトイレの前にある張り紙には「ぼく、『絵本を読みたいな』っておもっただけなのに…」というコメントが添えられている=富山県舟橋村の村立図書館 面積が日本一小さな富山県舟橋村。住民1人当たりの利用率の高さで知られる、その村立図書館に、カモシカが迷い込んだのは、昨年7月のこと。その「てんまつ記」が「小さな絵本」になる。 オスのカモシカが「訪ねてきた」のは、図書館が開館10周年記念行事を開催していた時だった。自動ドアが開くとゆっくりと館内に入り、絵本コーナーへ。10人ほどの利用者が2階に移動する騒動になった。逆に驚いたカモシカは本棚に飛び乗るなどしたが、最後はトイレに追い込まれ、麻酔を打たれて山に戻された。 この出来事は、全国に伝えられ、図書館の知名度はさらに上昇。司書係長の高野良子さんは「パソコンを壊したり、お客さんにけがをさせたりせずに、全国にPRしてくれた」。騒動の後