報道陣に公開された東京電力(TEPCO)福島第1原子力発電所を視察する記者(2012年2月28日撮影)。(c)AFP/Yoshikazu TSUNO 【6月4日 AFP】2011年3月11日より前、日本の各家庭にとって安全な食材を調達する手段は比較的単純だった。中国産はできるだけ避け、国産品を選ぶ。それが、食卓の安全を確保する上で日本の主婦たちが採るべき最善策だった。 ところが、東日本大震災に伴う東京電力(TEPCO)福島第1原子力発電所の事故で、国産食品の安全神話は砕かれた。主食の米をめぐってさえ、震災以前には想像もしなかったほど国産米への信頼は失われている。 日本が安全性を誇ってきた農産物の多くが、一夜にして放射能汚染の懸念を抱かせる食品へと一転してしまったのだ。 ■放射能汚染はなぜ恐れられるのか 放射線は恐ろしい。旧ソビエト連邦のチェルノブイリ(Chernobyl)原発事故から四半世