鳥取県大山町は20日までに、同町のJR大山口駅前に展示している「デゴイチ」(蒸気機関車D51)を年内に解体処分すると発表した。財政難で定期修繕費が払えず無償譲渡先を探したが、高額の運搬費が足かせとなり次々破談。「ぼろぼろに朽ち果てるまで置くよりは」と解体を決めた。 このデゴイチは昭和51年、町が教育的展示用に国鉄から無償で借り受けた。しかし約3年に一度、塗装など約230万円かかる修繕費が町財政の負担に。今年8月から譲渡先を募り、企業や個人、自治体から9件の申し込みがあったが、運搬費が20キロメートルで約1500万円もかかるため、いずれも辞退したという。 日本海を向いた側が潮風によるさび、腐食の被害が大きかった。解体前に記念撮影会が行われる予定。 このデゴイチは昭和16年に愛知県で製造され、50年に引退した。