神保町のシェア型書店「PASSAGE」【時事通信社】 数十センチ四方の本棚一つ一つにオーナーがいる「シェア型書店」という新しい形態の本屋が広がっている。「棚主」と呼ばれるオーナーは賃料を払ってスペースを借り、思い思いの本を並べる。本が売れれば収入を得られる。だが、むしろ個性が光るそれぞれの区画は、棚主にとって自己表現や発信の舞台。買い手にとっては一冊の本を媒介とした未知の世界への入り口となっている。(時事通信経済部 伊藤航介) 「棚主」は340人 東京・神田神保町の古本屋街の一角にあるシェア型書店「PASSAGE(パサージュ)」。2022年6月にオープンしたパリのアーケード街風の店内には、バルザック通りなどフランスの実在の通りの名前が付けられた本棚が壁一面にある。現在、棚主は約340人おり、こだわりの詰まった本を陳列し、販売している。 「PASSAGE」を運営する由井緑郎さん【時事通信社】