脱トランプを進める第3次オバマ政権 2021年2月4日、バイデン米大統領が国務省で初の外交演説を行った。 「我々は同盟関係を修復し、再び世界に関与する。我々はパンデミック(世界的大流行)や気候変動の危機、核拡散といった世界的難題に対応しなければならない。こうした難題は各国が共通の大義の下に協力することによってしか解決できない」 このように述べて同盟関係を軽んじたトランプ前政権の「アメリカ第一主義」と決別して、国際協調路線に回帰することを改めて表明した。 バイデン大統領は21年1月20日の就任初日に15件の大統領令に署名している。WHO(世界保健機関)からの脱退手続きの撤回、連邦施設内でのマスク着用義務化、メキシコ国境の壁建設中止、一部イスラム国家からの入国禁止措置の解除、巨大パイプライン建設許可の撤回など、大半はトランプ路線を否定し覆すような内容だ。